歌広場:なるほど、言われてみればすごく愛され上手なところがあると思います。
浅沼:声優界で言うと、浪川大輔さん(「君に届け」風早翔太役や「ルパン三世」石川五ェ門役など)がそうなんですよ。先輩からいじられるのはわかりますけど、後輩があまり気を遣うことなく絡める先輩って、あそこまでの方はなかなかいなくて。僕も別にいじられたいわけではないんですけど(笑)、浪川さんみたいな先輩って憧れですね。
歌広場:喜矢武さんはなろうと思って今のスタンスにはなってないと思いますし。何もかもをテキパキとうまくやれるわけではないんですけど、みんなのために頑張っている感じも含めて、愛おしいと感じさせるところがあるんでしょうね。
浅沼:森久保祥太郎さん(「NARUTO-ナルト-」の奈良シカマル役(「弱虫ペダル」巻島裕介役など)も、そういう魅力のある方ですね。僕自身の話で言うと、ヒプノシスマイクの碧棺左馬刻なんかは、素の自分とはおよそかけ離れたキャラクターなんです。とはいえファンの方からは「あのキャラを演じている人だ」という目で見られている部分も多かれ少なかれあると思うんですよね。そういった中で、鷲崎健さんとやっているWebラジオ(「思春期が終わりません!!」)では、いつもポンコツ扱い(笑)。そのギャップに驚いてくださる方もいるみたいで。
■“かっこいい”の種類が増えていく
浅沼:僕が考えるいい男の条件というと“粋な人”です。ご飯を食べていたら偶然店に居合わせた先輩が先に帰られて、しばらくして会計して帰ろうとしたら先輩が全部済ませていたとか、ああいうエピソードってかっこよくてずるいって思いますね。逆に、わざと自分を悪者にして他の人をフォローする粋さというのもかっこいい。
歌広場:でも“粋チャンス”って、日常生活でそうそう出会わないじゃないですか。だから粋な人=粋チャンスを逃さず、自然に活かせる人ということなんでしょうね。普段からジェントルな立ち居振る舞いができる人は、そういうチャンスをきちんとモノにしていると思うので。