秋元司衆院議員(c)朝日新聞社
秋元司衆院議員(c)朝日新聞社
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 過去に顧問を務めていた東京都内の企業の関係先が、東京地検特捜部から家宅捜索を受けたとの毎日新聞の報道に対し、国土交通省などで副大臣を務めた自民党の秋元司衆院議員(48、東京15区)が9日、東京都永田町の議員事務所で会見を開いた。同社は現在、秋元氏の元秘書が代表を務めているが、家宅捜索が行われたかは「現時点ではわからない」(秋元氏)と話した。元秘書とは9日夕方の時点で連絡が取れていないという。

 大手紙の記者は、こう話す。

「特捜部は、同社が架空のコンサルティング契約などを結んでいたほか、不透明な資金移動について調べていると思われます。秋元氏はこれまで、国が進める企業主導型保育事業をめぐって4億8千万の助成金を詐取したことで逮捕された男性との関係や、3年間で1400人の外国人留学生が所在不明になったことで問題となった東京福祉大学で理事を務め、総額300万円超の報酬を受けたことで国会で追及されています。ただ、今回の家宅捜索とどのような関係があるかは、現時点ではわかっていません」

 秋元氏によると、同社は芸能人のカレンダーなどを制作・販売していて、最近では化粧品事業なども展開していたという。秋元氏は2010年の参院選で落選した後、11年の同社設立時に顧問になった。初年度は100万円ほどの報酬を得ていた。現在は、保有していた株式も、今年9月に無償で譲渡したと説明した。株式の譲渡が最近になってから行われたことについては「副大臣になったので、株式の移動ができなかった」と話している。

 前出の大手紙記者は言う。

「特捜部はすでに関係者への事情聴取を行っていましたが、ここ数カ月は動きが止まっていました。それが、9日の臨時国会の会期末を狙ったかのように家宅捜索が行われたとの報道が出て、事件化されるかに注目が集まっています」

 秋元氏は、同社について「(2012年の衆院選で当選して)現職に復帰してからは基本的に関わっていない」と話している。

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記者から質問された秋元氏の回答は