謝罪会見でのチュートリアル徳井 (c)朝日新聞社
謝罪会見でのチュートリアル徳井 (c)朝日新聞社
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 東京国税局から申告漏れを指摘され、活動を自粛しているお笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実。

 女子バレーボール日本代表・大松博文監督役で出演するNHK大河ドラマ「いだてん」が再編集に追われるなど、各方面への影響は極めて大きくなっている。日に日に、事の重大さが増す流れにもなっているが、芸人仲間の空気も発覚当初からかなり変わってきている。

 発覚直後は数えきれないほど芸人から筆者のところにも問い合わせがあった。その内容はほとんどが「徳井さんは大丈夫なんでしょうか…?」と心配する声だった。しかし、日が経つにつれ「これは思っていたよりも、ダメな話ですよね…」と仲間内ですら、擁護にはまわりづらいというものが主流になっていった。

 大阪時代から数えきれないほど取材もし、そして、あらゆる芸人と徳井について話してきたが、芸人仲間やスタッフなどからのウケはすさまじいまでに良い。

 男前で面白い。そして、優しい。そこで終わっていては完全無欠で芸人としては面白みがないが、そこに「だらしない」という要素が加わることで「男前やけど、あいつはヌケとるからなぁ」という空気が生まれ、芸人としてのチャーミングさにつながる。

 これまでは魅力につながっていた「だらしなさ」が最も悪い形で、絶対に出てはいけない形で出た。これが今回の骨子だととらえているが、問題のポイントとも言える税理士についてもだらしなさというか、意識の低さが色濃く映し出されている。

 徳井が現在に至るまで仕事を依頼していたのは、大阪時代に先輩芸人から紹介され、確定申告などを手伝ってもらっていた税理士だ。

 大阪時代から人気者ではあったが、東京に移ってからは仕事量、それに伴う収入も激増。そして、なんといっても個人事務所「チューリップ」を立ち上げたことは大きな変化だったが、実態に見合うケアをしていなかった。

「収入も、仕事の規模も、暮らしぶりも変わったのに、引き続き“軽いお手伝い”くらいのトーンで大阪の税理士さんに依頼をしていました。本来、まず事務所を立ち上げた時点で東京の税理さんに会社丸ごと見てもらう形で依頼をするか、大阪の税理士さんに引き続き依頼するにしても根本からやり方を変えるか。どちらかが求められる。ただ、そのどちらもせず、中途半端な形で放置してしまっていたことが、ここまでの事態を招いてしまった核の部分だと言われています」(在阪放送局スタッフ)

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相方・福田が繰り返す「ホンマに徳井は…」