私自身、食物アレルギーはありませんがいわゆるアレルギー体質です。そんなこともあり、ここ数年のアレルギー研究の進歩をうれしい気持ちで見守っています。アレルギー発症の仕組みも、食事や皮膚の状態、腸内環境など身体全体がさまざまに相互作用していることが徐々にわかってきました。

 これまで臓器別に細分化して病気を克服してきた西洋医学が、ここに来て身体全体のシステムを見るようになってきたというのが、非常に興味深いと思います。あと20年、30年後にアレルギー医療はどう変わっているのか、楽しみです。

○森田麻里子(もりた・まりこ)/1987年生まれ。東京都出身。医師。2012年東京大学医学部医学科卒業。12年亀田総合病院にて初期研修を経て14年仙台厚生病院麻酔科。16年南相馬市立総合病院麻酔科に勤務。17年3月に第一子を出産。小児睡眠コンサルタント。Child Health Laboratory代表。

(※1)Urashima M, Mezawa H, Okuyama M, Urashima T, Hirano D, Gocho N, et al. Primary Prevention of Cow’s Milk Sensitization and Food Allergy by Avoiding Supplementation With Cow’s Milk Formula at Birth: A Randomized Clinical Trial. JAMA Pediatrics. 2019.

(※2)Katz Y, Rajuan N, Goldberg MR, Eisenberg E, Heyman E, Cohen A, et al. Early exposure to cow’s milk protein is protective against IgE-mediated cow’s milk protein allergy. Journal of Allergy and Clinical Immunology. 2010;126(1):77-82. e1.

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