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東京電力福島第一原発の汚染水の処理方法について、お笑い芸人のカンニング竹山さんが「今こそみんなが原発について知識を持って、ちゃんと考えるべき」と訴えたことが、ツイッターで“炎上状態”だという。本当に伝えたかったこととは?
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原発問題ってやっぱりおかしいなと思うのは、先週の記事(「韓国が反発する“汚染水”問題 カンニング竹山『海に流すのが世界の原発の普通』」)で、汚染水と処理水の違いとか、タンクが2022年までにいっぱいになるからみんなで処理方法を考えようって話をしたら、僕のツイッターは一般の人たちからすると炎上レベルのコメントが来ているんですよね。昔から僕が原発の話をすると、ネットでよくある反応は、「芸人レベルが何も知らねえくせに言うんじゃねえ」っていうもの。これは今回もありました。こんなことも知らないのかと、処理水に基準値を超える放射性物質が入っていたという去年の記事とか、あるエコノミストの記事とかのリンクが送られてきたり、外野でがちゃがちゃと言い合いになっているんですよ。
前の記事にも書いていますが、そもそも僕は原発反対派。でも今言いたいのは、原発に賛成か反対かとか、そういうことじゃないんです。現実を考えろってこと。そもそも東京電力福島第一原発の今の状態が危険だというのは、百も承知です。メルトダウンした核燃料から放射性物質が出るのを防ぐために、水で冷やしていて、汚染水はずっと出てくるわけです。それが現実。水を止めることもできないし、土地にも限りがあって、東電によると2022年夏にはタンクがいっぱいになる。
有害物質を除去した処理水を海に流すという方法が海外の原発でされているという現実もある。それに反対と言って、ずっと溜め込むならそれでもいいけど、タイムリミットが来ているぞという話なんですよね。
今から方向転換して、チェルノブイリ原発みたいにコンクリートで固めてしまうという方法もあると思う。本音を言うと根本的にはそれしかない、という意見も聞きます。でもそうすると、あの土地には未来永劫、人は住めないし、日本は旧ソ連みたいな共産主義じゃないから、半径何十キロとか周辺の人たちには補償して立ち退いてもらうことが必要でしょうね。