埼玉西武の森友哉 (c)朝日新聞
埼玉西武の森友哉 (c)朝日新聞

 連日の猛暑日が続いた8月。セ・パ両リーグでは今季も月毎に「大樹生命月間MVP賞」が選出される。今回は大混戦の8月のパ・リーグ月間MVPを、9月11日の発表を前に予想したい。

【パ・リーグ投手部門】
ブセニッツ(楽天

 打高投低だった8月のパ・リーグ。各チームのエース級投手の炎上が目立った中、今月の月間MVPはリリーフ陣にチャンスあり。その中で、登板14試合、計13イニングを無失点に抑えたブセニッツ(楽天)を推したい。

 今季新加入した150キロ超の剛速球が武器の中継ぎ助っ人右腕。5月15日に1軍に昇格すると、以降は安定感抜群のピッチングを披露してセットアッパーに定着。そして8月は14試合に登板して1勝0敗11ホールド。計13イニングを投げて被安打12、奪三振9、与四死球5という内容で失点は0。月間防御率0.00をキープしたまま9月を迎えた。中継ぎ投手ではあるが、月間MVPに相応しいピッチングだった。

 対抗は、同じくリリーフ投手だが、抑えとして月間8セーブ(0勝0敗1ホールド)を挙げた増田達至(西武)の名前が挙がる。こちらは11試合、計12イニングを投げて自責点1の防御率0.75。素晴らしい投球を披露した。

 先発陣では、8月に4試合2勝1敗、防御率1.61だった種市篤暉(ロッテ)が筆頭候補になる。どの候補もやや決め手を欠く中、果たして誰が受賞するだろうか。

【パ・リーグ打者部門】
森友哉(西武)

 大混戦のペナントレース同様、8月の月間MVP争いも候補者が目白押し。だが、その中で打率.377、10本塁打、30打点と大爆発した森友哉(西武)が最有力候補になる。

 7月は打率.279、4本塁打と全体的にややおとなしかった森だが、7月27日に1試合3本塁打を放って夏の準備を整えると、8月は1日の2安打1打点の後、2日のオリックス戦(京セラD)で満塁弾を含む3安打2本塁打5打点。3日以降も連日ヒットを重ねて好調をキープし、21日の日本ハム戦(メットライフ)で3安打2打点の活躍を見せ、翌22日の試合は自身プロ初の「4番」にも座った。

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森友哉のライバルは?