夏休みシーズンもまもなく終わる。今年は台風10号の直撃で交通網が乱れた地域もあり、帰省ラッシュに影響を受けた方も多かったことだろう。ただ、こうした混雑の多い時期に限らず、近年は電車やバス、航空機における乗客のマナーやトラブルの話題が絶えない。先日、誰もが気になる「公共交通機関のマナー」について、最新の調査結果が発表された。(旅行サイト「エアトリ」調べ/調査対象の公共交通機関はバス・電車・新幹線・飛行機)
【「迷惑だと感じた行為は?(新幹線・飛行機/バス・電車)」】
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■公共交通機関で迷惑行為を感じる人は多い
公共交通機関の利用時に「周囲の人の行為に迷惑だと感じたことはあるか」という問いには、バス・電車・新幹線・飛行機のすべてで過半数の人が「とても迷惑だと感じた」または「少し迷惑だと感じた」を選んだ。
「とても迷惑だと感じた」を選んだ人が最も多かったのは「電車」で、次に多かった「飛行機」よりも16ポイント以上もの差が開く結果となった。
また、すべての乗り物で「迷惑だと感じた」を選んだのは女性の方が多く、男性よりも女性の方が、公共交通機関でのマナーに敏感であることが分かった。
■ちょっとしたひと言がトラブルを防ぐ
続いて「バス・電車・新幹線・飛行機のそれぞれで、他人の行為に迷惑だと感じたことがある」と回答した人に、「どんな行為に迷惑だと感じたか」を尋ねると、バスと電車では「座席の座り方」について迷惑だと感じる人が最も多いという結果に。
席に座る際に足を広げる、足を組む、という行為や、荷物の置き場所に気を付けるといったことはもちろんだが、優先席の譲り合いにも注意する必要があるだろう。
【バス・電車の迷惑行為TOP3】
1位○座席の座り方(72.8%)
2位○大声での会話(58.5%)
3位○携帯電話の通話(56.3%)
【新幹線・飛行機の迷惑行為TOP3】
1位○大声での会話(52.7%)
2位○過度なリクライニング(42.1%)
3位○後ろからシートを蹴る(40.2%)
また、利用時間が比較的長い新幹線や飛行機では、ゆったりと過ごせるように座席のリクライニングを倒す人も多いが、たびたび議論となる「リクライニング問題」については、やはり大多数の人が迷惑に感じているようだ。このアンケート結果について、トラベルライターの植村誠氏はこう話す。
「リクライニングの使用や車内の会話などについては、確かに私自身も不快に思うことがあります。新幹線は普通車でも広めの座席間隔を設けている車両も多いため、前列席のリクライニングによる圧迫感はそれほどではないかもしれませんが、座席を倒す際にひとこと声をかけてみることで、だいぶ雰囲気は変わるのではないでしょうか」