


お盆時期をはじめ、混雑期の鉄道利用で頭を悩ませがちなのが「座席の確保」。指定席がすでに満席の場合、立ちっぱなしを覚悟で自由席を選ぶという作戦もあるけれど、問題は「全車指定席列車」だ。とりわけ、東北新幹線系統では「はやぶさ」をはじめ自由席のない列車が主力となっており、このままではお手上げというケースも。そこで、東北新幹線を利用する際の裏技を紹介しよう。
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■混雑時などを見込んで設定されている「立席特急券」を生かす
東北新幹線系統では、北海道新幹線直通の「はやぶさ」をはじめ、6種類の列車が運行されている(表参照)。
おおまかに分けると、「はやぶさ」が停車駅を絞った「速達タイプ」として運行。準速達型の「やまびこ」(盛岡発着および「つばさ」併結列車)のほか、各駅停車タイプの「なすの」と仙台発着の「やまびこ」という運行系統になっている。
秋田新幹線の「こまち」は、東北新幹線区間(東京~盛岡間)で「はやぶさ」と併結運転されるため、速達列車の一員だ。「はやて」の運行本数は少ないものの、臨時列車として速達タイプが東京~盛岡間などに設定されることがある。
これらの列車のうち「やまびこ」「なすの」「つばさ」には、普通車の自由席が連結され、事前予約なしで利用可能。「はやぶさ」「はやて」こまち」は全車指定席のため、普通車・グリーン車・グランクラスともに、乗る列車の座席指定を事前に受ける必要がある。
したがって、満席などで事前予約ができない場合は「やまびこ」などの自由席に利用が限られるわけだが、ちょっとした抜け穴もある。
「はやぶさ」「はやて」「こまち」では、満席時に「立席特急券」を発売することがあり、これらの全車指定席列車で利用できる。きっぷの名前からもわかる通り、この場合は「座席を利用しないことが原則」で、券面にも着席できない旨が記されている。なお、立席特急券は乗車車両を指定して列車ごとに発売されるため、指定列車以外には使えないので要注意だ。