暴力団関係者との親交が発覚し引退会見を行った島田紳助さん=2011年8月 (c)朝日新聞社
暴力団関係者との親交が発覚し引退会見を行った島田紳助さん=2011年8月 (c)朝日新聞社
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吉本興業騒動、これから一体どうなるの?

【写真】闇営業騒動で需要が高まる「ホワイト芸人」たちの名前

「まだ、いてた?」

 終わりの見えない吉本興業の闇営業騒動だが、日々多くの芸人が出演する大阪・なんばグランド花月の楽屋で合言葉のように芸人同士で交わされているのが上記の会話だ。

 同劇場楽屋口にテレビカメラや記者が日参し、姿を現した芸人に何かしら騒動について話を聞く。芸人にしてみれば、劇場に出入りする度に、記者に話を尋ねられる。何も答えずにブスっと通り過ぎるのも印象が悪い。芸人として、こういう時こそ、何かしら気の利いた返しをしなければという職業柄の矜持もあるが、そこも実に難易度が高い。

 そんな思いから、劇場に入ってきた芸人に劇場内の芸人が張り込み記者の有無を尋ねるのが今のお決まりのやりとりになり、いつもは若手やベテランが入り混じり、華やかな笑い声が渦巻いている楽屋ロビーにも芸人の数は少なく、静かなものになっている。

 こんな時こそ、せめて楽屋内では騒動を芸人らしく茶化して、ああだこうだと面白おかしく話してもよさそうなものだが、なぜそれが行われないのか。そこにこそ、今回の騒動の難しさが潜んでいる。

 この問題の行方を見えにくくしている最大のポイント。それは「芸人それぞれによって、この問題の捉え方が驚くほどに違う」ところにある。

 島田紳助さんがメディアの取材に応じ「大崎会長は吉本唯一のカリスマ。大崎会長がいなくなったら、吉本は潰れる」などといろいろな話をしたが、天下を取ったとも言える紳助さんの発言ですら、みんなが一様に納得する形にはなりえない。

 紳助さんと大崎会長は吉本興業をここまでの存在にしてきた、いわば戦友。その関係性がある紳助さんがこの問題について話せば、上記のような話の展開になる。それは至極当然の話。

 二人の関係性を示すのに、忘れられない場がある。2012年1月4日。大阪市内のホテルで行われた吉本の新春社長会見。この年は吉本興業100周年のメモリアルイヤーで、これでもかと100周年事業が発表され、いつも吉本の会見では考えられないほど分厚い資料が記者に渡された。当時、デイリースポーツの吉本担当記者として会見に出席していたが、資料を持った時の感触からして、いつもとは明らかに違う吉本興業の会見への力の入れようを感じていた。

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紳助さんに戻ってきてもらいたいとラブコール