──ユニフォームを脱ぐことで神戸に恩返しをしたいという気持ちは。

 神戸は特別な街です、僕にとって。恩返しか。恩返しって何をすることなんですかね。僕は選手として続けることでしかそれはできないんじゃないかなと考えていたこともあって、できるだけ長く現役を続けていきたいと思っていたこともあるんですね。

 神戸に恩返し、うーん……。税金を少しでも払えるように頑張ります(会場笑)。

──ご自身の経験を振り返って、もっとこんな制度であればメジャーに挑戦したかった、あるいは日本のプロ野球に残ったということは。

 制度に関しては詳しくないんですけど、日本で基礎を作る。自分が将来MLBで将来活躍するための礎を作るという考え方であれば、できるだけ早くというのはわかりますけど、日本の野球で鍛えられることはたくさんあるんですね。だから、制度だけに目を向けるのはフェアじゃないかなと思いますけどね。

──日本の野球で鍛えられたことは。

 基本的な基礎の動きって、おそらくメジャーリーグの選手より中学生レベルの選手の方がうまい可能性がありますよ。チームとしての連携もあるじゃないですか。そんなの言わなくてもできますからね、日本の野球では。でもこちらではなかなかそこは。個人としてのポテンシャル、運動能力は高いですけど、そこにはかなり苦しみましたよ。苦しんであきらめましたよ。

──大谷選手と対戦したかったという気持ちは。また、大谷選手に期待すること。

 さきほどもお伝えしましたけど、世界一の選手にならなきゃいけない選手ですよ。そう考えています。

 翔平との対戦、残念でしたけど、できれば僕が投手で翔平が打者でやりたかったんですよ。それは誤解なきよう(会場笑)。

──大谷選手は今後、どのような選手になっていくと思いますか。

 なっていくかどうか。そこは占い師に聞いてもらわないとわからないけどね。投げることも打つこともやるのであれば、僕は1シーズンごとに投手、次のシーズンは打者としてサイ・ヤング(賞)と本塁打王をとったら。そんなことなんて、考えることすらできないですよ。

 でも、翔平はその想像をさせるじゃないですか。この時点で明らかに人とは明らかに違う選手だと思う。その二刀流は面白いと思うんですよね。なんか、納得いってない表情ですけど。投手として20勝するシーズンがあって、その翌年に50本打ってMVP取ったら化け物ですよね。でも、それが想像できなくはないですからね。そう思ってますよ。

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