で、キャンプ地を起つ時のバスの中で、みんなも僕も黒のジャージのセットアップでバスに乗り込んできて。それで雄星と席が近かったので、「雄星、やっぱりこれダメだよな。日本に着いた時にメジャーリーガー、これダメだろ」ってバスの中でも言ってたんですよ。「そうですよね」って。そう言ってたら、まさか羽田着いた時にアイツ、ジャージでしたからね(笑)。イヤ、こいつ大物だなって。ぶったまげました。
本人にまだ聞いてないですけど、その真相は。何があったのかわからないですけど。やっぱり左投手は変わったヤツが多いなと思いました。スケール感は出てました。頑張ってほしいです。
翔平はちゃんとケガを治して、物理的にも(体が)大きいわけですし。アメリカの選手とまったくサイズ的にも劣らない。しかもあのサイズであの機敏な動きができるというのはいないですからね。それだけで。世界一の選手にならなきゃいけないですよ。
──野球の魅力はどんなものでしょうか。また、イチロー選手がいない野球をどう楽しめばいいでしょうか。
団体競技なんですけど、個人競技というところですかね。これが野球の面白いところだと思います。チームが勝てばそれでいいかというと、全然そんなことはないですよね。個人として結果を残さないと、生きていくことはできないですよね。
本来はチームとして勝っていればいいかというと、チームとしてのクオリティは高いのでそれでいいかというと、決してそうではない。その厳しさが面白いところかなと。面白いというか、魅力であることは間違いないですね。あとは同じ瞬間がない。必ずどの瞬間も違うということ。これは飽きがこないですよね。
二つ目はどうやって楽しんだらいいかですか。2001年にアメリカに来てから2019年現在の野球は、まったく違うものになりました。頭を使わなくてもできてしまう野球になりつつあるような。選手も現場にいる人たちもみんな感じていることだと思うんですけど、これがどう変化していくか。次の5年、10年、しばらくはこの流れは止まらないと思いますけど。