改めてフロアを見渡した。
ここにいる子はみんな1歳児なんだよなあ。
測定室からは次々とオムツ一丁になった裸のこどもがママに抱っこされて出てくる。その光景に思わずほのぼのしてしまう。
おチビちゃんたちは片時もじっとしていられず、ママに追っかけ回されている。絵本が並んだラックに近寄って、絵本を引っ張り出して、ママが受け取って読み聞かせようとするも2ページで飽きて膝の上から脱出しようともがく。
目の前を、ほっぺを真っ赤にしたオムツ一丁のこどもが楽しそうな顔で横切っていく。その後ろから洋服を手にママが追いかける。
泣いている子もいるし、パパにあやしてもらっている子もいるし、親子が行き交うフロアはとても賑やかだ。
うちの子はといえば、やはりじっと抱っこされてなんて居てくれず、ちょろちょろ歩き回るので荷物を抱えて追いかけ回す。
そして名前を呼ばれて、まずは問診室へ。
小さなテーブルが3っつ置かれてそれぞれに先生が座っている。
二つのテーブルでは親子が先生の向かいに座り、問診中。
空いているテーブルに案内される。向かいに座っているのは女医さんだ。
お子さんを膝上に、こちらを向けて抱っこしてくださいね、と言われてそのようにする。
サイコロくらいの木の積み木を三つ、まずは先生が積み重ねてみせて、
「できるかな?」
とバラしてチビに手渡す。チビは嬉しそうに積木をつまんで、テーブルに打ち付けてコンコンと音をたて始める。
2、3回、「こうしてごらん?」と先生にお手本を見せられながら促されて、やっと、真似をして積木を積み上げた。ホッ……。
次に、絵がいくつか描かれた画用紙を見せられる。
ぼうし、くつ、コップ、バナナなどが描かれていて、先生がその中の一つを指差して
「これはなにかな?」
と質問していく。チビは自分で気になったものを指差して
「くちゅー」「ななー(バナナ)」
と言っている。
それから、提出した質問票を見ながら今度は親への質問。