逆風が強まる巨人・原監督 (c)朝日新聞社
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 この状況も名将にとっては想定内なのだろうか。巨人の原辰徳監督に強い逆風が吹いている。昨オフに3度目の監督に就任し、5年ぶりのV奪回に向けて血の入れ替えを断行した。FA補強丸佳浩、炭谷銀仁朗の獲得に成功したほか、クリーンナップを担うクリスチャン・ビヤヌエバ、守護神候補のライアン・クック、岩隈久志、中島宏之とビッグネームを次々と補強した。

 一方で大きな波紋を呼んだのが人的補償だった。チームの屋台骨を支えた内海哲也、長野久義がFA移籍に伴うプロテクト枠から外れて退団。共に巨人を象徴する選手だっただけにファンのショックは大きい。内海は00年にオリックスの指名を拒否し、社会人の東京ガス経由で03年に巨人に入団。長野は06年に日本ハム、08年に日本ハムと他球団の指名を二度拒否し、09年に巨人に入団した経緯がある。両選手は入団後もエースと主軸として活躍し続けてきただけに、「功労者に対する扱いがひどすぎる」と批判の声が出た。ただ、内海、長野と近年は不本意な成績が続き、戦力として必要不可欠な存在ではなかった。巨人は過去の人的補償で広島の一岡竜司、DeNAの平良拳太郎と若手の有望株をプロテクト枠から外して苦い思いをしたことがあった。長期的視点でチームの再建を考えた際、内海、長野をプロテクト枠から外したのは苦渋の決断だっただろう。ただ両ベテランは移籍した方が出場のチャンスは多くなる可能性がある。共に巨人の指導者として戻ってくる時を考えれば、他球団で野球を学ぶことは大きなプラスにもなるだろう。

 では、なぜ原監督への批判が強まったのだろうか。ファンの反発を買ったのは退団した内海と長野に関しての発言だった。「勝負の世界は足し算ばかりでない。人生歩んでいるとよく分かります。反対勢力、引き算はある。今回は足し算は丸、炭谷。引き算は長野、内海。しかし人生は勝負。トータルで足し算なのか、引き算なのか。どういう結果を残すのか。これが勝負の世界。私自身、すべてを受け止めます」。

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批判のコメントがネット上で殺到