2023年には、小学校で新たに「生命(いのち)の安全教育」が始まります。子どもが性暴力に巻き込まれないために、プライベートゾーンの大切さや、「NO!」と言っていいことなどを教える授業です。
「子どもが学校で習ったことを親に相談したとき、ちゃんと答えられるように親自身も知識をアップデートしておきましょう」
家庭での性教育にはコツがあります。何より大切なことは、親が動じないこと。
「子どもはふいに性について聞いてくることがあります。『赤ちゃんはどうやってできるの?』と聞かれたら、『コウノトリが運んでくる』などとごまかさず、受精の仕組みを科学的に説明しましょう」
日ごろから子どもの意思を尊重し、大切な存在だと伝えることも性教育の一環です。
「性被害にあいそうな時に、『やめて!』が言えるようになるには、『自分の言葉には力がある』と思える積み重ねが大切です。子どもが『嫌』『やめて』といったら聞き入れましょう」
性教育は日常会話の一つとして取り入れたいところですが、その前に親は自分の言動をチェック。
「何げない発言が、実は差別的だったり、古い価値観の押しつけだったりすることもあります。例えば『女の子なのに』などと性別で役割を決めつけるような発言は控えたいもの。親が標準体形なのに『やせたいなあ』などとぼやくのも、ルッキズム(外見至上主義)を肯定することになりかねないので避けたほうがいいですね」
●家庭で教える4つのコツ
(ライター・越膳綾子)
※「AERA with Kids2021年冬号」より抜粋。本誌では、さらに性教育に関する具体的なお悩みQ&Aなどを掲載しています。
AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2021年 冬号 [雑誌]
朝日新聞出版

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