2025年4月、東京都立川市に多摩地区初のチャレンジスクール「都立立川緑高等学校」が開校します。開校前にも関わらず、その最終応募倍率は2.55倍。2025年度の都立高校一般入試において、チャレンジスクール1学年相当の最終倍率が平均約1.5倍だったのに対して、トップクラスの高さが話題となりました。そもそも、チャレンジスクールとはどんな学校でしょうか。そして、立川緑高校が注目を集める理由とは? 校長の石田和仁さんにお話を聞きました。
【写真】設備が充実!都立立川緑高校の写真はこちら(全4枚)自分なりの目標を見つけて、それに向ってチャレンジできる学校です
――チャレンジスクールとは、どのような学校でしょうか。
三部制の総合学科、単位制高校のことです。現在、都のチャレンジスクールは23区内に6校あり、本校は7校めとなります。
おもに、小・中学校で不登校や、高校で中途退学を経験するなど、自分の能力をじゅうぶんに生かしきれなかった生徒たちに、自分なりの目標を見つけ、それに向ってチャレンジしてもらうことが都立高校のチャレンジスクールの基本的な考え方です。ですから、学力検査や中学校からの調査書によるものとは異なり、生徒の学習や学校生活への意欲を重視した入試をおこないます。
三部制ですので、生徒は午前(Ⅰ部)・午後(Ⅱ部)・夜間部(Ⅲ部)のいずれかに所属します。たとえば、Ⅰ部の生徒は、8:35からの朝のショートホームルームに出てから授業に向います。授業は45分ひとコマで、4時間めまで出席して帰宅。Ⅲ部の生徒は、17:00から給食をはさんで20:55までの授業となります。
高校卒業要件は74単位を満たすこと。本校は4コマの授業のうち、1コマがロングホームルームなので、このスタイルだと1年で19単位が認定されます。基本的に4年間で卒業する設定ですが、たとえばⅠ部の生徒は午後まで、Ⅱ・Ⅲ部の生徒は早く登校することでほかの部の自由選択科目を受ける「他部履修」ができます。ですから、3年で卒業することも可能です。
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