大人数の飲み会やバーベキューも得意ではありません。参加する人同士の関係性がそれぞれ違うので、あれこれ考えすぎてしまい、何を話したらいいのか分からなくなってしまうんです。あと、最近よく感じているのは「2度見知り」ですね。

――2度見知り、とは?
初対面では話がはずんでも、次に会った時に、何を話していいのか分からなくなることがあります。例えば学校の懇親会で同じ班になって楽しく話したとしても、次に学校の参観日に会うと、距離感がつかめなくなってしまって……。関係が深まっていかないのが、最近の悩みですね。
――最近、特にしんどかった人間関係の場面はありましたか。
長男が卒園するときのグループLINEです。先生へのサプライズや卒園アルバムの相談があり、何度も集まる必要があったのですが、そのやりとりをプレッシャーに感じていました。
特にグループLINEでは自分の発言で、流れが止まったらどうしよう…‥と思うと緊張してしまい、なかなか発言できなかったです(苦笑)。
鍵付きのSNSが心の支えに
――産後はママ友を作ろうとがんばっていた時期があったそうですね。きっかけは?
長女が1歳のときに、夫の転職でまったく知り合いがいない土地に引っ越したんです。夫も新しい職場で忙しく、大人と話す時間がないワンオペ育児が続いていました。「このままだとメンタルがもたない」と危機感を覚えて、児童館に通ったりして、ママ友を探していた時期もありました。でも、知り合いのママさんができて連絡先を交換しても、「こちらから連絡していいのかな?」「誘ってもいいのかな?」と悩んでいるうちに、距離が縮まらないまま終わってしまうことが多かったです。
――そのころ、非公開でやりとりする鍵付きのSNSが救いになったんですよね。
そうなんです。子どもが同い年で同じような子育ての悩みを持つ人や、育児の考え方が似ている人をフォローし始めたのがきっかけでした。
しだいに、子どものプライベートなことを書くようになり、鍵をかけて非公開にしました。
今は、20人ほどのコミュニティになっていて、家庭や育児でのモヤモヤを、気兼ねなく話せる大事な場になっています。同じ立場の人たちと安心してつながれたのが、本当に心強かったです。
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