子育て中に起こる予測不能の事態やイライラする出来事に「白目」をむきながら大奮闘――そんなママの姿を描いたギャグ漫画が、人気を集めています。作者のペンネームは、その名も白目みさえさん。小学生の娘2人の母でもある白目さんの実体験に基づいた作中のエピソードは、子育て経験者ならば「あるある!」と言いたくなるようなものばかりです。臨床心理士、公認心理師の資格を持つ心理カウンセラーでもある白目さんに、漫画を描き始めたきっかけや、読者からの「共感」が自身にもたらした変化、子育てに悩むママへのメッセージを聞きました。
【マンガ】白目みさえさんのマンガを読む(全17枚)※『子育てしたら白目になりました』(KADOKAWA)から子育て中の言葉にならない感情を表す「白目」
――漫画とインスタグラムを拝見しました。作中に登場するご自身は、ずっと白目なんですね(笑)。
中学校時代の同級生によると、私は昔から友だちへの手紙などによく白目のキャラクターを描いていたらしいです。当時はショック!とか、ガーン!という気持ちを白目で表していたんだと思いますが、今は子育て中に感じる言葉にならない感情をすべて包括する表現として使っています(笑)。
「インスタに上げれば?」同僚の一言がきっかけに
――白目さんは、臨床心理士、公認心理師の資格を持ち、精神科の心理カウンセラーとしてお仕事をされています。そんな中、漫画はいつ頃、どのようなきっかけで描き始めたのでしょうか?
2人目の産休を終えて、職場に戻ったころからです。私が復帰したタイミングで産休に入った同僚がいたんですが、彼女は初めての出産だったこともあり「子育て、結構しんどい」というようなLINEをときどき私に送ってきていました。
私もそういう気持ちは理解できたので、ちょっと励ましてあげたいと思い、わが家の育児の出来事を一コマ漫画にして、写真で彼女に送ってみたんです。「うちの子どもたちは、今日もこんないらんことしてくれたよ〜」って。
――ちなみに、どんな「いらんこと」だったんでしょうか?
例えば、上の子が自分でオムツをはずして持ってきちゃったとか(笑)。わが家の娘たちは年子なので、2人ともオムツをしている時期がありました。私が下の子のオムツを替えていたから、上の子は自分でなんとかしようと思ったんでしょうね。当時は毎日そんなことがあって、ネタには事欠きませんでした。
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