ゆっくりタイプの学習の注意点
絵に描いたようないい子が多いです。いい子すぎて、心配になることがあります。人を悪く言うことも、ほとんどありません。ルールから逸脱しようとすることも少ないです。愛にあふれ、人を応援したり、人に寄り添ったり、サポートすることに長けています。
天使のようなこのタイプの子どもたち、実は、感情の整理が難しいのです。
同じことを考え続けてしまうこともあります。
ひとつ大きな悩みを抱えると頭や心の容量がそれで占められてしまい、「悩みは一旦置いておいて勉強する」ことがとても難しくなるようです。どう整理したらよいかもわからず、布団から起きられなくなることもあります。
勉強しなければいけないと理解していてやりたい気持ちはあるのに、できないことが多いです。
一方で、「好きなことは楽しめる」という無邪気さもあるので、
「さっきまで起きられなかったのにドラマや歌は楽しめる」
「学校には行けないけれど、修学旅行や体育祭には笑顔で参加」
などの行動が取れます。まわりは少し混乱するかもしれません。
思春期で家族と一緒に勉強することが難しい子どもも多いですが、このタイプの子どもは「暗記を一緒にやる」「どこからやるか確認する」「できたことを確認する」など、家族が介入することで進むこともあります。
「勉強をしなければならない状況なのは明白なのに、なぜやらないのかわからない」「子どもが何を考えているのかわからない」と相談を受けることもありますが、わかっていてもできない状態にあると考えるといいかもしれません。
よく、いまの立ち位置がわからなくなってしまい不安に駆られて余計に動けなくなることがあるので、「間に合うよ」と伝えたうえで、「目標とするゴールと期日」「いままでやってきたこと」「いまの現状」「今日やること」「明日やること」を順番に確認すると、落ち着くことが多いです。
「わからなかったらどうするか」その先を決めておくといいです。
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