工程数の多い応用問題などは、シャッターが下りるように理解をあきらめることもあります。
でも、基礎問題に集中し、積み上げていくと解けるようになることがあります。スモールステップに分けて進むと、進めることが多いです。
大丈夫、大丈夫。本当にコツコツがんばれる生徒たちばかりです。一歩一歩、進みましょう。
心の声が小さいタイプの家庭学習の注意点
思考量が多いという特性があるので、勉強に向くタイプであり、習得も早いです。
もし、トラップがあるとすれば、完璧主義です。
自分の心の声が小さく、まわりの声をよく聴こうとする性質があり、「こうするべきだ」という理想を自分に課しやすい傾向があります。そして、それに追いつけないこと、そうできないことで自分を責めることが多いようです。
生徒たちの中には、何時間勉強しても「まだ足りない、なんてなまけ者なんだ!」「こんなのもわからないの? 最低だ!」と、つねに自分を責めてしまう子もいます。もともと「いい子になりたい」という優しい気持ちからの行動なのですが、苦しくなってしまうことも多いようです。その中で特に、完璧主義の傾向が出ると、0か100かの思考に陥りやすく、あきらめてしまいがちです。
1日の終わりに、「(できなかったことではなく)できたことを確認する」習慣をつけたり、「1日3回自分を褒める」ことを習慣にするとよいです。
また、もともと思考量が多いので、つかれやすい傾向があります。
もし、勉強する日としない日の大きな波があったら、やりすぎている日があると思って調整しましょう。勉強するのは1日1〜2時間でいいです。
追い詰めず、できていることを確認しましょう。
一概には言えないのですが、心の水瓶が普通の人より小さい子が多く、受験期は親子でお布団を並べて寝るなどすると安心して眠れるという子もいます。
植木 和実
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