読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」を運営する笹沼颯太さんが、「会いたい!」と思う読書家をたずねて、読書にまつわるさまざまなお話をうかがいます。今回は、子役、声優、絵本作家と幅広く活躍中の大野りりあなさんです。※後編<泳力、ヒップホップ、マナー… “検定好き”9歳の子役・大野りりあなが次に受けたい「意外な」ものとは?>に続く

MENU 本が、私の世界を広げてくれるんです  タブレットよりも、紙の本。からだの「感覚」を使って読むのが大好きなんです

本が、私の世界を広げてくれるんです

――今日はお気に入りの本を持ってきてくれました。普段はどんな本を読むことが多いですか?

 いろいろなジャンルの本を読みますが、好きになるのはノンフィクション系の本が多いです。リアルなお話だと、実現できるという可能性をより感じるし、自分の夢につながることもあるので……。

りりあなさんの部屋の本棚。この他にもリビングなどに本がたくさんあるそう(本人提供)

――本はどれくらい読みますか? 

 ひと月に最低20冊は読むと決めています。その本に登場するキャラクターの気持ちになって、同じ本を何度も繰り返し読むこともよくあります。そうやって読むと、同じ本なのに、キャラクターによって感じることが全然ちがう。ときにはキャラクターの声を想像して、なりきって音読することもあります。

 物語ももちろんですが、本に登場するキャラクターを見て「このキャラクターのここがすごいな」「こんな面をまねしてみよう」と思うこともよくあります。自分では思いつかないことを教えてくれる。だから、本は自分の世界を広げてくれる大親友。人生にとても大切なものだと思っています。

 また、ときには本が自分の間違いを教えてくれることもあります。たとえば、友達になにか失礼なことを言ってしまったとします。本にも同じようなシーンが出てきたときに「あのとき、友達はこんな気持ちになってしまったんだ」と気づくことができます。逆に「あ、こういうことをすると人はこんなふうにうれしく思ってくれるんだ」というケースもあります。


映画「窓際のトットちゃん」オーディション時の1枚(本人提供)

――本から自分の間違いに気づいて、それを素直に受け止められるのはすごいですね。

 たぶん、「成長したい」という気持ちが強いからかもしれないですね。たくさん友だちをつくって仲を深めたいし、もっといろんなことを知りたいし、自分のことももっと好きになりたい。自分に自信をもてるようになるためにも、本はいろいろなことを学ぶことができます。

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笹沼颯太
笹沼颯太

Yondemy(ヨンデミー)代表取締役。筑波大学附属駒場中学・高校時代に英語の多読塾で指導を受ける。東京大学経済学部経営学科に進み、3年生で中高時代のスキルを活かして友人3人と読書教育サービス「ヨンデミー」を設立。起業や会社の経営、営業、運営のすべてを「本から学びました」と語る。著書に『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。

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