実際、机の上に置いたメガネがひじに当たって床に落ちてしまい、運悪く歩いてきた友だちが踏んづけてしまうという事故もありました。そういった実際に起きたことを交えながら、「メガネは絶対にそのまま置かないでね。体育の時間、暑かったり、マット運動やバスケットボールをしたりするときに、メガネを外すことがあったら、先生に教えてね。メガネケースも持ってきておいてね。もし、メガネを外しても、ある程度見えるようだったら、教室でメガネを外してメガネケースに入れてから、運動場や講堂に行くのが安心だよ。もしケースに入れないで直に置いていることに気づいた人がいたら、その人に声かけしてあげるか、先生に教えてね」と、細かく説明するようにしています。
そして、この話も年度当初だけでなく、子どもがメガネを初めてかけてきた度に繰り返し言っています。メガネをかけてきた子どもの心とメガネが傷つかないために。
教室の子どもたち全員に、メガネの置き方・置き場所について繰り返し話すことで、メガネが壊れてしまう事故を防げたことがありました。ケースに入れないで置かれていたり、床に置かれていたりしたら、まわりの子どもたちが気づくようになったのです。
そして、メガネの持ち主に「危ないよ」「ちゃんとケースに入れや」「床に置いたらあかんよ」と声掛けをしてくれるようになりました。私に、「先生、メガネが床に置いています」と知らせてれるようにもなりました。また、「〇〇さんが、△△さんのメガネのことをからかっていました」と知らせてくれたことも。
子どもたちの成長には日々、感動しています。そして親御さんへお願いがあります。お子さんにメガネをかけさせたり持たせたりする場合、ご遠慮なく先生に連絡ください。
(文/松下隼司)
まつした じゅんじ,夏きこ