AERA 2023年5月22日号より
AERA 2023年5月22日号より

 米国集中のS&P500でも、世界中の株に投資する全世界株式でも、全世界株式から中国やインドなどの新興国と日本株が除かれた先進国株式でも、好みで選べばいい。長期の積み立てでは最終的にどれがよい結果になるか、誰にもわからない。

 今回掲載した上位30本までのランキングではわかりづらいが、日本株のインデックス型投資信託も残高が伸びているという。

「日本株のインデックス型投資信託の純資産総額を見ると、22年3月末が合計2.5兆円でしたが、23年3月末は2.8兆円。約3千億円、増えています」

■直近1年日本株トップ

 直近1年間、毎月投資信託を積み立てた場合の試算では、日本株、米国株、全世界株式、先進国株式の中で日本株のTOPIX(東証株価指数)が約5%増で最優秀だった。2位は先進国株式、3位は全世界株式、4位が日本株の日経225、最下位は米国株のS&P500(約2%増)である。たった1年とはいえ日本株がトップとは。

 なお、24年からの新しいNISAは大幅に拡充されるが、その開始を待たずに“年内駆け込み”でつみたてNISAを始めたほうが非課税枠の面で得だ。現行のNISAは23年12月まで口座開設、金融商品の購入ができる。新しいNISAと現行のNISAは別枠で管理されるので、つみたてNISAの非課税枠(年40万円)は“おまけ”的にもらえる。23年につみたてNISAで買った分は42年まで20年間、非課税だ。(経済ジャーナリスト・向井翔太)(編集部・中島晶子)

AERA 2023年5月22日号

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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