佐藤勝利:第1章が11年というのは長かったけど、だからこその良さが出せるといいですね。それは言葉では説明できない、感覚的なものになるかもしれません。ファンの方は、僕らの阿吽(あうん)の呼吸みたいなものを、すごく繊細に、一つ一つ気付いてくれる。会場は大きくなるけど、心の密度はギュッと詰まったものになるんじゃないでしょうか。

――佐藤は新型コロナウイルス感染のため、発表の場には立ち会えなかった。マネージャーにビデオ通話をつないでもらい、「瞬間」をリアルタイムで共有した。

佐藤:アリーナの一番後ろから見ていました。お客さん目線でその景色を見ることができたのは大きかった。喜んでくれるだろうと思っていたけど、想像した以上に喜んでくれていて、「え、そんなに!?」と驚くくらいだった(笑)。僕ら以上にドームはファンのみんなの切実な夢になっていたんだなと感じました。

中島:ふつう、メンバーはそんな場所で見られないから、貴重な体験になったね。

菊池:勝利がそうやって見ていたのを俺らは知らなかった。知っていたら止めたんですけどね、「場内撮影禁止なんで」って(笑)。

佐藤:俺、関係者だよ?(笑)。画質は相当悪かった。もし鮮明だったら、ステージに立ちたくてたまらなくなりそうだから、ちょうどよかったのかもしれないですね。

――コンサートの演出は、毎回、菊池を中心に全員でアイデアを出し合う。ドームに向けては、「この取材が終わったら2回目の話し合いをする段階」(菊池)と言うが、記念碑的なドーム公演で、絶対に届けたいものは何だろうか。

■クリスマス献上します

菊池:初めてのドームであり、今年を締めくくる時期でもあるので、ドームに至るまでの我々の集大成であり、2022年の締めくくりに相応しいものをお届けしたいとは思います。そして、はっちゃけられる、盛り上がれるものにもしたい。

松島:パーティーみたいな?

中島:いいね! しかも大阪公演は12月24日、25日。俺らのクリスマスを献上するので、ファンのみんなも、そんな心づもりで来てほしい。

佐藤:これまでいろいろな人のドーム公演を見てきたけど、ドーム公演はステージに立つ人の思いが空間を隅々まで埋めていくものだと思うんです。技術的な面で高いパフォーマンスは見せたいけど、今まで以上に心を解放して、自分を解放して熱い思いを届けたいですね。

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