鍵山優真/合計297.60点で、2月の北京五輪に続く銀メダル。SP105.69点、フリー191.91点もともに2位だった(International Skating Union via Getty Images)
鍵山優真/合計297.60点で、2月の北京五輪に続く銀メダル。SP105.69点、フリー191.91点もともに2位だった(International Skating Union via Getty Images)

 世界女王は日本勢では史上6人目。2014年大会を制した浅田真央以来だ。

「レジェンドの方々の次に、というのは何かまだしっくりこない」

 と笑いながらも、

「日本の女子を引っ張っていけるような存在になっていきたい」

 今後は4回転ジャンプの習得も視野に、さらなる進化を目指す。

 ペアの三浦璃来(20)、木原龍一(29)組は北京五輪を終えてから苦しんだ。

「疲れが抜けるのにすごく時間がかかった。気持ちも1回切れてしまった」

■合言葉はフランス旅行

 2人で決めたのは「シンプルに楽しめばいい」。合言葉は「フランス旅行」。笑顔を心がけた。

 SP3位で臨んだフリーでは3連続ジャンプが2連続になるなどした。

「滑りきらなきゃという思いが先立ってしまった」(三浦)

 それでも、リフトやスピンなどで高い評価を得た。

 北京五輪の上位5組が出場しなかったとはいえ、日本勢歴代最高の銀メダルで飛躍のシーズンを締めくくった。

「成長しているのを実感できたが、少し悔しい。これが来季につながると思う」(木原)

「メダルはうれしいけど、まだそこに値しないと思っている。もっと自分たちは上にいける」(三浦)

 ここから、さらに進化する。

(朝日新聞スポーツ部・吉永岳央/岩佐友)

AERA 2022年4月11日号から抜粋