高橋氏によると、土砂災害が起きやすい危険な斜面とは次のような場所だ。

 (1)歩いて上るのが厳しいぐらいの急斜面(2)火山灰でできた地層が厚く堆積している(3)斜面の上流の木々が伐採されて土壌の保水力が弱まっている(4)地表下にある花崗岩が深層風化でもろくなっている――などだ。

 山と谷に囲まれた日本には、こうした地形がいたる所にある。土石流や崩落が起きそうな土地かどうかを知るには、国土地理院が公開する土地条件図やハザードマップを参考にするのがいい。過去に地滑りが起きた場所などが、色付けして表示してある。

 そして自分の住んでいる場所が危険地帯に当てはまった場合、大雨が続いたらまず避難を考えることが大切だ。高橋氏は、

「危ないと思ったらすぐに逃げることが命を守ることにつながる」

 と言う。

(ジャーナリスト・桐島瞬)

AERAオンライン限定記事