「MIU404」女子高生拉致シーンにジェンダーへの配慮 脚本家・野木亜紀子が明かす裏側 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「MIU404」女子高生拉致シーンにジェンダーへの配慮 脚本家・野木亜紀子が明かす裏側

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「MIU404」のひとコマ。右から綾野剛演じる伊吹、麻生久美子演じる隊長の桔梗、星野源演じる志摩。「MIU404」はParaviで配信中。DVD&Blu-rayは12月25日発売

「MIU404」のひとコマ。右から綾野剛演じる伊吹、麻生久美子演じる隊長の桔梗、星野源演じる志摩。「MIU404」はParaviで配信中。DVD&Blu-rayは12月25日発売

野木亜紀子(のぎ・あきこ)/1974年生まれ。代表作にドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(海野つなみ原作)ほか。2018年のドラマ「アンナチュラル」で芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。映画「罪の声」が10月30日から公開

野木亜紀子(のぎ・あきこ)/1974年生まれ。代表作にドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(海野つなみ原作)ほか。2018年のドラマ「アンナチュラル」で芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。映画「罪の声」が10月30日から公開

 連続ドラマ「MIU404」や「逃げるは恥だが役に立つ」などヒットドラマを手がけた脚本家の野木亜紀子さん。作品自体の魅力はもちろん、そのジェンダー観でも視聴者を引き付けている。AERA 2020年11月2日号では、野木さんにドラマに込めた思いなどを聞いた。

【写真】脚本家の野木亜紀子さん

*  *  *
――6月から9月にかけて放送された「MIU404」。綾野剛・星野源を主演に、警視庁機動捜査隊を舞台にしたドラマだ。2人の上司は女性初の機捜隊長という設定で、麻生久美子演じる桔梗隊長の描き方をはじめ、ドラマのジェンダー観もまた視聴者の強い共感を呼んだ。脚本を書いたのは「逃げるは恥だが役に立つ」「獣になれない私たち」など数々の人気作品を手がけてきた野木亜紀子さんだ。

野木さん:ここ数年改善してきてはいますが、テレビ業界も遅れているところが多々あるので、よその番組を見て腹が立つことはあります。政府を見てもそうですけど、日本はいまだ要職がおじいさんばかり。その間はなかなか世の中も動かないよなぁと。警察という組織も男社会。その警察を舞台にして女の隊長をすえたときに、当然描くべき現実があると思いました。実際に女性の隊長という方がこれまで1人だけ存在していて、今回監修にも入っていただきました。

――作中、桔梗と刑事部長(男性)の間ではこんなやりとりもかわされる。

「その『いたずら』って表現やめませんか。いじめは暴行、傷害、強要、侮辱罪、幼児へのいたずらと呼ばれる行為は、性的加害、性暴力」
「さすが女性、細かいところに気付く」
「今、女性、関係ありません」

野木さん:MIUではジェンダーは主題ではないから、ストレートなセリフが多いです。主題だったらセリフで言わせるのはがっかりだと思うんですが。(2018年のドラマ)「獣になれない私たち」が実はジェンダーの問題に重きを置いた話だったんですよね。

 田中圭さん演じる京谷という役が、当たり前に女性にかわいさや従順さを求める人で、それと地味に闘う話でした。この手の話に敏感な人たちはすぐにわかってくれたけど、遠回しに表現したので、伝わらない人には全く伝わらなかった。難しいですよね、ジェンダーのことは。伝えたいところに伝わらないと意味がない。MIUでは桔梗という人物に乗せてわかりやすくやっています。


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