岡元 兵八郎(おかもと・へいはちろう)/マネックス証券 チーフ・外国株コンサルタント兼マネックス・ユニバーシティ シニアフェロー。上智大学を卒業後、ソロモン・ブラザーズ証券(現シティグループ証券)、SMBC日興証券などを経て現職(写真提供/マネックス証券)
岡元 兵八郎(おかもと・へいはちろう)/マネックス証券 チーフ・外国株コンサルタント兼マネックス・ユニバーシティ シニアフェロー。上智大学を卒業後、ソロモン・ブラザーズ証券(現シティグループ証券)、SMBC日興証券などを経て現職(写真提供/マネックス証券)
米国株式のみを投資対象にした、シンプルなインデックスファンドのランキング。純資産額のデータは2020年6月末現在、信託報酬は9月4日現在。インデックスファンドの中からアメリカの株式に関する指数(S&P500、NYダウなど)に投資するものを抽出し、純資産総額の大きい順にランキング。信託報酬は年率、税込み。信託報酬が2段になっている場合は上段が名目、下段は信託報酬を含む実質的な運用コストの合計
米国株式のみを投資対象にした、シンプルなインデックスファンドのランキング。純資産額のデータは2020年6月末現在、信託報酬は9月4日現在。インデックスファンドの中からアメリカの株式に関する指数(S&P500、NYダウなど)に投資するものを抽出し、純資産総額の大きい順にランキング。信託報酬は年率、税込み。信託報酬が2段になっている場合は上段が名目、下段は信託報酬を含む実質的な運用コストの合計

 新型コロナウイルスの流行以降、投資信託を買う人が激増している。特に人気なのは、米国のアマゾン、アップル、グーグル(アルファベット)などの株式が多く組み入れられた「米国株式ファンド」だ。



 AERA増刊『AERA Money 今さら聞けない投資信託の基本』では、5000本以上も販売されている投資信託の中から「米国の株式のみ」に投資するものを調査し、売れている順にランキングした。

 一般の人が検索できる証券会社や投信評価会社の投信情報には「米国の株式だけに投資するファンド」という分類がないため、貴重なデータといえるだろう。

 ダントツの1位は三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」。2位以降に「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」「楽天・全米株式インデックス・ファンド」が続く。

 いずれも信託報酬(投資信託のコスト)が0.1%以下と激安な点も評価できる。

 そもそも今後の米国株市場はどう動いていくのだろうか。マネックス証券チーフ・外国株コンサルタントの岡元兵八郎さんに聞くと、米国株について強気だという。

 その根拠として、企業業績のV字回復見通しと、FRB(連邦準備制度理事会)による金融市場への限りない流動性の提供を挙げた。

 米国政府はコロナ対策として経済を一時的に止める一方、迅速な経済対策とFRBによる大量の資金供給を実施した。この結果、企業業績は44%もの大幅減益となった4~6月期で底をつけた。2021年は1~3月期に13%増益、4~6月期に64%増益と急回復が見込まれている。

「今後の強気相場を引っ張っていくのは、引き続きGAFA+M(グーグル=アルファベット、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム+マイクロソフト)でしょう。これらグローバルIT企業と経済回復の恩恵を受ける銘柄の両輪での投資を考えてもいいかもしれません」(岡元さん)

(構成/大場宏明、新藤良太、編集部・中島晶子、伊藤忍)

※アエラ増刊『AERA Money 今さら聞けない投資信託の基本』の記事に加筆・再構成

【ランキング】米国株式ファンドで一番売れているのは?

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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