勝間和代(かつま・かずよ)/経済評論家、中央大学ビジネススクール客員教授。『勝間式超ロジカル家事』(アチーブメント出版)など家事についての著作もある(c)朝日新聞社
勝間和代(かつま・かずよ)/経済評論家、中央大学ビジネススクール客員教授。『勝間式超ロジカル家事』(アチーブメント出版)など家事についての著作もある(c)朝日新聞社

 家事に使える限られた時間で、質を落とさずいかに生産性を上げられるか、勝間和代さんはロジカルにその解決法を真剣に考えた。AERA 2020年7月27日号では、勝間さんの“ロジカル家事”を紹介する。

【表】もしも突然入院したら… やっておきたい家事の備え

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 家事は、生活そのものを成り立たせる大切な要素です。快適に生きるためにも、質は落としたくない。私がイメージしているのは「一流ホテル」。きれいで片づいていて、さっぱりしたインテリアで、パリッとしたシーツがある。あれが自宅ならいいなという発想で家事をしています。

 とは言っても私の感覚では、家事に使えるのはせいぜい1日2時間。だから質を落とさずいかに生産性を上げるか、ロジカルに真剣に考えました。大きな柱は二つ。テクノロジーの力を借りて、自分でやらずに済むことは機械に任せること、「不便」や「めんどう」を放置しないこと。これだけでかなり楽になります。

 最新家電を導入しても、1度に短縮できるのは5分くらいかもしれません。1日5分でも1年で30時間。働くにしろ、趣味に使うにしろ、「回収できる投資」です。今ある家電にも使っていない機能があるかもしれません。私は最近、洗濯機の「90度洗い」を使い始めました。眠らせていた機能ですが、服の油汚れがきれいに落ちて、タオルはふわふわに仕上がり、快適さが一気にアップしたんです。

 それから、自分が不便だなと感じることは、ほかの誰かも不便だと感じています。ググってみれば簡単に解決することは多い。ちょっとした不便は見逃しがちですが、そこに目を向けましょう。

 私は家事をロジカルに考えて効率化することで、家にいるのが快適で、何時間でも幸せに過ごすことができるようになりました。在宅勤務も一般的になるなか、家事を真剣に考えるのはとても大事なことだと思います。

(編集部・川口穣)

AERA 2020年7月27日号

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川口穣

川口穣

ノンフィクションライター、AERA記者。著書『防災アプリ特務機関NERV 最強の災害情報インフラをつくったホワイトハッカーの10年』(平凡社)で第21回新潮ドキュメント賞候補。宮城県石巻市の災害公営住宅向け無料情報紙「石巻復興きずな新聞」副編集長も務める。

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