タイヤ半分まで冠水するとブレーキの効きが低下…冠水したアンダーパス進入で死亡事故 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

タイヤ半分まで冠水するとブレーキの効きが低下…冠水したアンダーパス進入で死亡事故

このエントリーをはてなブックマークに追加
野村昌二AERA
全国に3500近くあるアンダーパス。大雨が降った際は冠水による危険が潜み、車が水没してしまった場合は、落ち着いて車から脱出を図ることが大切だ(撮影/写真部・小黒冴夏)

全国に3500近くあるアンダーパス。大雨が降った際は冠水による危険が潜み、車が水没してしまった場合は、落ち着いて車から脱出を図ることが大切だ(撮影/写真部・小黒冴夏)

 浸水リスクがあると示されたアンダーパスは、東京44、横浜14、名古屋77、大阪72で計207カ所にのぼった。

「道路が冠水すると通行止めになるが、大雨の時はアンダーパスへの浸水は短時間で起きる。しかも濁った水に覆われているため、水深がわからず運転を進め、痛ましい事故につながりかねない」(山村さん)

 もちろん洪水も津波も、アンダーパスも、河川から離れていれば大丈夫というわけではない。山が近くにある場所は斜面が崩壊する土砂災害の心配も拭えない。いつ起きるかわからない首都直下地震や南海トラフ地震による津波や台風による高潮など、水害が発生しやすい箇所は全国各地にある。

 防災研究の第一人者として知られ、『日本水没』(朝日新書)の著書もある関西大学社会安全研究センター長の河田惠昭(かわたよしあき)さんは言う。

「地球温暖化によって、いつどこで想定を超える豪雨が降るかわからない。マグニチュード7.3の首都直下地震による被害の総額は約95兆円と推定されている。私の計算では、津波、洪水、高潮によって東京都市部が3メートル以上浸水した場合、ほぼ同額の約91兆円の被害が出る。災害で人が亡くなったり被害が出たりしてから、後悔するのでは遅い。水害に対する楽観主義を見直す時が来ている」

(編集部・野村昌二)

AERA 2019年9月9日号より抜粋


トップにもどる AERA記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい