「ところが、冷蔵庫はむしろ今が買い時ともいえるんです。去年秋に発売されたものが、新モデルと並んで現行品として残っているからです。これは今年の増税直前ごろが底値になる。発売から1年たっていないので性能もいい。ちょうど買い替えを考えているなら、いいタイミングですね」(戸井田さん)

 特に、この春各社が投入したのは「ネット連携」などまったく新しい機能を搭載したものだった。逆に言うと、冷蔵庫そのものの機能は18年秋モデルとあまり変わっておらず、最新機能を試す必要がないなら旧モデルで十分だという。

「冷蔵庫は壊れたらその日から困ってしまう、なくてはならない家電です。さらに、冷やすための機械なので真夏に負荷が増えて壊れることが多い。製氷機の氷が固まっているとか、買ってきたアイスを冷凍庫に入れても少し緩いなどの現象があれば買い替え時期です。今のうちに買うのも賢い選択でしょう」(同)

 炊飯器は「新米を新しい炊飯器で」という需要もあって例年6~7月に新モデルが出るが、今年は1カ月ほど早まった。これも、旧モデルでいいならば今が買い時。

「炊飯器は、今年は驚くようなフルモデルチェンジはなく、多くがマイナーチェンジだった印象です。あえて新モデルを買うメリットは少ないでしょう」(同)

 逆に7月下旬以降型落ちが市場からなくなった後は、増税前に買うメリットはない。

 一方、パソコンと掃除機は買い時がなかなか難しい商品だ。

「パソコンは日本メーカーは夏前に出すことが多いですが、海外メーカーは時期が定まらない。買いたいと思ったときが買い時です」(鴻池さん)

 パソコンの場合、型落ちになっても値下げ率はさほど大きくないし、心理的にも型落ちよりも最新型を選びたい人が多いだろう。あえて型落ちを狙わなくてもいいかもしれない。

「掃除機も、従来型のキャニスタータイプ、コードレスのスティックタイプ、それからロボット掃除機と種類が増え、五月雨式に新製品が出ている印象です。時期を選ばず、店頭で“型落ち直前はどれ?”と聞いた方が早いかもしれません」(戸井田さん)

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