親の“嫌韓発言”に子どもは…「韓国への感情」で親子のすれ違い (2/5) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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親の“嫌韓発言”に子どもは…「韓国への感情」で親子のすれ違い

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中原一歩AERA
東京・新大久保のコリアンタウンには、Kポップやオルチャンファッションにあこがれる若者たちがあふれている (c)朝日新聞社

東京・新大久保のコリアンタウンには、Kポップやオルチャンファッションにあこがれる若者たちがあふれている (c)朝日新聞社

日韓を巡る主な出来事<1>(AERA 2019年1月28日号より)

日韓を巡る主な出来事<1>(AERA 2019年1月28日号より)

日韓を巡る主な出来事<2>(AERA 2019年1月28日号より)

日韓を巡る主な出来事<2>(AERA 2019年1月28日号より)

韓国に「良い印象」を持つ若者が増えている(AERA 2019年1月28日号より)

韓国に「良い印象」を持つ若者が増えている(AERA 2019年1月28日号より)

 母と弟は、神妙な面持ちで下を向いていた。明らかに食卓には白けた空気が漂っていた。

 女性も、わざわざ韓国の話題を持ち込むつもりもなかった。ただ、スルーできなかったのは、今、お付き合いをしている彼が、同じ大学に通う韓国人の留学生だったからだ。家族はそのことを知らない。

「父は国際政治に興味があるわけではないんです。だから余計になぜ、韓国だけに目くじらを立てるのかが理解できない。とても彼のことを紹介なんてできませんよ。父とテレビを見るのはもう嫌だと思いましたし、あの会話以来、明らかに父との間に微妙なわだかまりが生まれました」

■韓国人と深く関わるな

国立大学に通う別の女性(20)は冬休み、1人で韓国に旅行する計画を立てていた。女性は全米チャート1位を獲得した人気グループ「防弾少年団」の熱心なファン。電話で実家の母に旅行のことを話したところ、後日、普段は電話をかけてくることのない父から着信があった。

「韓国旅行を見合わせてくれ」

 いったいなぜ?

「韓国は信用できない。だから、1人で旅行に行ったら何をされるか分からないというんです。あっけにとられました。なんでそう思うのか聞き返すと、韓国海軍のレーダー照射事件の話をされました」

 父は地元の電機メーカーで技術者として働いている。無口で穏やかな人で、他人に暴言を吐いたり、傷つけたりするような性格の持ち主ではない。

 昔、実家の近くには中国人や韓国人が多く働く工場があった。父は日本語が苦手な子どもたちに、ボランティアで日本語を教えていたこともある。そんな父の口から「韓国は信用できない」という発言が飛び出すとは夢にも思わなかった。

「どうしても韓国には行きたかったので、友だちと行くとウソをついてやり過ごそうとしたんです。すると今度は、ホテルや飛行機のキャンセル代は自分が払うので、旅行そのものを取りやめてほしいと。そして、最後にこう言われたんです。できれば、韓国人とは深く関わってほしくないって」

 女性は驚いたが、韓国を毛嫌いする人がいるということは理解していた。というのも、同世代の友人の間でも、「Kポップにハマっている」と堂々と公言できない空気を最近になって感じ取っていたからだ。


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