岡村友哉(おかむら・ゆうや)/金融ジャーナリスト。大手証券会社、金融情報会社を経て、経済番組でコメンテーターを務める。日本株全般に精通し、わかりやすい解説には定評あり!
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株といえば通常は100株単位から。それを1株単位で買える単元未満株サービスは、ネット証券が手数料面でオススメ
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 株式投資というと「暴落が怖い」「値下がりすると損するんでしょ」と拒否反応を示す人も多い。昨年12月末に1週間で3000円近くも値下がりした日経平均株価を見ると「ほ~ら、やっぱり怖い」と変に納得している人も多いはずだ。

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 しかし、2012年末から日本株市場は大きな流れで見て好調だ。わずかな元手を株で増やし続け、資産1億円を突破した“億り人”も多数誕生している。

 そもそも株とは? どうやったら儲かる? そして、株に高いお金をいきなり投じるのが怖い人のためのナイスな取引法は? アエラ増刊『AERA with Money 毎月5000円でつみたて投資!』より、大事なところだけ抜粋してお届けする。

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 まず、株を買って儲ける仕組みについて金融ジャーナリストの岡村友哉さんに聞いた。

「株価(値段)は企業の業績や国内外の経済情勢によって日々動いています。株価1000円の株を最低売買単位の100株買うときに必要な資金は『1000円×100株』10万円。この株がその後、値上がりして株価が2000円になったときに売ると、『2000円×100株』で20万円になるため、買値10万円と売値20万円の差額10万円が株価の値上がりによる利益になります」(岡村さん)

 株式投資では、値上がり益のほかに、「配当」という定期収入をもらえる会社も多い。

「配当は企業が稼いだ利益の一部を株主に還元するもの。業績が安定した大企業なら、よほどのことがない限り『今年の配当金はありません』とはなりません。毎年、多めの配当をくれる高配当株に投資して、ある意味、定期預金の利息感覚で配当を定期的にもらうというスタイルなら、初心者の方でもきっとすぐに始められるはず。あとは株価が値上がりするのを待つだけですから」(岡村さん)

 たとえばイロハ銀行という会社があって、1年で1株当たり100円の利益を上げたとしよう。そのうちの50円は新規事業に使い、25円はいざというときのために社内に残し、残りの25円を配当として支払った場合、あなたが100株保有していれば、「25円×100株」で年間2500円の配当をもらえるのだ。

 銀行の1年物定期預金の金利が0.01%という超低金利の時代にあって、配当の予想利回りは大企業が上場する東証1部全体の平均でも約2.2%(2018年12月26日現在、以下同)。誰もが知るNTTドコモやJTといった優良企業になると、配当の株価に対する予想利回りは4~6%にもなる。

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少額資金しかない人はどうしたら?