玄米は抗メタボ食! 動物性脂肪への欲求を抑える働きも? (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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玄米は抗メタボ食! 動物性脂肪への欲求を抑える働きも?

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川口穣AERA
益崎裕章(ますざき・ひろあき)/医学研究科内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座教授。付属病院の栄養管理部長、総合診療センター長などを兼務(写真:本人提供)

益崎裕章(ますざき・ひろあき)/医学研究科内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座教授。付属病院の栄養管理部長、総合診療センター長などを兼務(写真:本人提供)

マウスの線条体におけるドーパミン受容体の量/マウスを3グループに分け、それぞれに通常のエサ、動物性脂肪が多く含まれたエサ、動物性脂肪が多く含まれたエサにγ─オリザノールを混ぜたものの3種類を与え、ドーパミン受容体の量を調べた(AERA 2018年11月19日号より)

マウスの線条体におけるドーパミン受容体の量/マウスを3グループに分け、それぞれに通常のエサ、動物性脂肪が多く含まれたエサ、動物性脂肪が多く含まれたエサにγ─オリザノールを混ぜたものの3種類を与え、ドーパミン受容体の量を調べた(AERA 2018年11月19日号より)

 糖質制限ダイエットのブームも後押しし、敬遠する人も多くなった米。しかし米こそ日本人の健康に大きく貢献する存在のようだ。琉球大学大学院教授の益崎裕章さん(55)に、米の中でも玄米の力について聞いた。

【玄米がドーパミンを増やす?実験結果はこちら】

*  *  *
「コメ、特に玄米を食べると“幸せ”をしっかり感じられるようになります」

 こう話すのは、琉球大学大学院の益崎裕章教授だ。益崎教授は、精米前の米ぬかに含まれるγ─オリザノールという物質に着目した。γ─オリザノールは、自然由来の食品ではほぼ米ぬかだけに含まれるという。このγ─オリザノールが、脳に影響を与えることがわかった。

 満足や喜びといった感情は、ドーパミンという神経伝達物質が担っている。人に褒められたり、何かに感動したりすると、ドーパミンが分泌される。そのドーパミンが受容体と呼ばれる受け手と結びつくことで、脳は幸せを感じるのだ。

「しかし、日常的にラードなどの動物性脂肪やアルコール、たばこを過剰摂取していると、このドーパミン受容体が減ってしまいます。喜びを届けるドーパミンがたくさん出ても、それを受け取れないから、脳にとっては不満足な状態が続くのです」

 日頃から“満足できない”と感じている人は、もしかしたらこんなところに原因があるのかもしれない。

 益崎教授らの研究によって、玄米に多く含まれるγ─オリザノールがドーパミン受容体を増やすことがわかった。実験ではマウスを3グループに分け、それぞれに(1)通常のエサ、(2)動物性脂肪が多く含まれたエサ、(3)動物性脂肪が多く含まれたエサにγ─オリザノールを混ぜたもの──の3種類を与え、ドーパミン受容体の量を調べた。

 基準となる(1)のグループと比べ、(2)はドーパミン受容体の量が大きく減った。一方、(2)と同じエサにγ─オリザノールを加えた(3)のグループは、ドーパミン受容体の量が(1)より多かった。γ─オリザノールは、「満足できない脳」を「足るを知る脳」に変えてくれるのだ。


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