ガールクラッシュ系の筆頭株は、BLACKPINKだ。すでに昨年日本デビューし、10代のファッションアイコンとなっている。バービー人形のようなスタイルのよさと圧倒的な美貌、スタイリッシュなファッション性、エッジの利いたサウンドなど、ハイセンスさが売り。「BOOMBAYAH(ブンバヤ)」の動画はYouTubeで再生回数3億回を超え、初ミニアルバム「SQUARE UP」は世界44カ国・地域のiTunesアルバムチャートで1位を記録するなど世界で活躍する。ガールズK-POPの中で、全米音楽シーンに最も近い存在と言われている。

 韓国のトップグループで、今年日本での1stミニアルバムを出したのがRed Velvetだ。楽曲ごとにキュートとフェミニンを行き来する変幻自在さが魅力。アートワークやビジュアルワークに至るまで独特の芸術的センスを打ち出し、唯一無二の路線をひた走る。

 そして今年下半期、日韓で“台風の目”となりそうなのが、IZ*ONE(アイズワン)だ。韓国の人気オーディションシリーズ「PRODUCE101」とAKBグループがタッグを組んだオーディション番組「PRODUCE48」の最終選抜者12人で構成された、2年半期間限定の日韓合同アイドルグループ。AKBグループからは宮脇咲良、矢吹奈子、本田仁美が選出された。日本側の楽曲プロデューサーは秋元康が務める。

 未完成からの成長過程を楽しむ日本のアイドル文化で育ったAKBメンバーと、強烈なプロ意識を植え付けられている韓国の練習生たちが集まり、どんな化学反応を起こすのか、注目が集まっている。

 一方、ボーイズグループはどうか。2PMなどかつてK-POPブームを盛り上げたアイドルたちが次々と軍隊に入隊。韓国のボーイズグループは、入隊で活動を一時期控えなければならないという難しさがある。

 そんななか、頂点に君臨するのがBTS(防弾少年団)だ。今年5月発売のアルバム「LOVE YOURSELF 轉(てん)‘Tear’」で米ビルボードのアルバムチャート「ビルボード200」初登場1位を獲得。アジア圏のアーティストとして史上初の快挙を達成した。「エレンの部屋」「Jimmy Kimmel Live!」といった人気ショーにも次々と出演し、アメリカンドリームを手に入れた。

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