米ニューヨークの国連本部で9月24日、国連児童基金(ユニセフ)の会合に出席して演説するBTS (防弾少年団)リーダーのRMさん(右から3人目)とメンバー (c)朝日新聞社
米ニューヨークの国連本部で9月24日、国連児童基金(ユニセフ)の会合に出席して演説するBTS (防弾少年団)リーダーのRMさん(右から3人目)とメンバー (c)朝日新聞社

 いまや世界的スターとなったBTS(防弾少年団)。彼らが国連本部で若者たちに向けスピーチをした。他人の目を気にせず、自分自身を好きになって──。そんなメッセージが世界中の心を震わせた。その全文を掲載する。

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 私の名前はキム・ナムジュン、BTSのリーダー、RMとしても知られています。今日の若者にとって非常に意味のある、このような場にご招待いただき大変光栄に思います。

 本当の愛は自分を好きになることから始まるという信念とともに、昨年11月、BTSはユニセフと「LOVE MYSELF」キャンペーンを始めました。

 世界中の子どもたちと若者たちを暴力から守るため、ユニセフの「#ENDviolence」 プログラムとパートナーシップを組んできました。私たちのファンの皆さんの行動と熱意は、このキャンペーンの主軸となってくれました。私たちには本当に世界一すばらしいファンがいます。

 はじめに私自身のことを話したいと思います。

 私はイルサンという韓国・ソウル近郊の町で生まれました。とても美しいところで、湖や丘があり、毎年フラワーフェスティバルも開かれます。幸せな幼少期を過ごし、ごく普通の少年でした。

 夜空を見上げては、少年たちが思い描くような夢を、私も思い描いたものです。スーパーヒーローになって、世界を救うことができたら、と。私たちの初期のあるアルバムのイントロにこんな歌詞があります。

「9歳か10歳の時、僕のハートが止まった」

 振り返ってみれば、他の人にどう思われているのか不安になり、他人の目を通して自分を見るようになったのも、その頃からだったように思います。

 夜空を見上げ、星を見ることをやめてしまいました。楽しい空想をすることもやめてしまいました。かわりに、他人が作った型に自分を詰め込もうとしていました。そして自分自身の声に耳を閉ざし、他人の声を聞くようになりました。

 私自身も、他の誰も、私の名前を呼びませんでした。私のハートは止まり、目も閉じてしまいました。

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