「協会加盟社以外のJRなども含めた34社・局を合計すると656件(17年度)もあります」

 原因としては、飲酒が多い。17年度で加害者の約59 %が酒を飲んでいた。発生の時間帯としては22時以降から終電まで、曜日だと金曜日が多い。4月や12月という、飲酒の機会が多くなる時期に件数が多くなるという統計もある。

「お客さまご自身のご所属などが明らかに周りにわかればできないが、職場と関係のない匿名的な場所であるということが関係しているのでしょうか。最近は鉄道従業員に女性も増えており、暴力防止は終わりのない取り組みだと思っています」(藤井さん)

(編集部・小柳暁子、川口穣)

※AERA 2018年10月15日号より抜粋

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川口穣

川口穣

ノンフィクションライター、AERA記者。著書『防災アプリ特務機関NERV 最強の災害情報インフラをつくったホワイトハッカーの10年』(平凡社)で第21回新潮ドキュメント賞候補。宮城県石巻市の災害公営住宅向け無料情報紙「石巻復興きずな新聞」副編集長も務める。

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