職場の「幸福度」はAIで測定可能 幸せな働き方とは? (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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職場の「幸福度」はAIで測定可能 幸せな働き方とは?

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古川雅子AERA#働き方
日立製作所 フェロー 矢野和男さん(58)/AI研究の第一人者。2007年にErice Prize、12年にSocial Informatics国際会議最優秀論文など多数受賞。工学博士。米電気電子学会(IEEE)フェロー(撮影/写真部・加藤夏子)

日立製作所 フェロー 矢野和男さん(58)/AI研究の第一人者。2007年にErice Prize、12年にSocial Informatics国際会議最優秀論文など多数受賞。工学博士。米電気電子学会(IEEE)フェロー(撮影/写真部・加藤夏子)

日立が開発した、名札形の「ウェアラブルセンサー」。行動しているか静止しているかといった身体情報、滞在場所の情報などを計測(撮影/写真部・加藤夏子)

日立が開発した、名札形の「ウェアラブルセンサー」。行動しているか静止しているかといった身体情報、滞在場所の情報などを計測(撮影/写真部・加藤夏子)

 今回特徴的なのは、個人が毎朝、その日の気分で今日の「働き方チャレンジ」をアプリに登録、つまり「自己宣言」するよう促すことだ。私もある一日は、「2時間に1度はスタンディング」という項目を選んで試してみた。ともに参加したアエラ編集部の女性記者が選んだ項目は「ありがとうを10回言う!」だった。双方、かなり多忙の日だったが、なんとか達成できた。

 矢野さんは、この「個別性」と「自律性」に注目している。

「Aさんにはこれ、Bさんにはこれが有効と、ハピネス度に対する効果をAIが自動で計算し、100人100様の気づきをもたらす。これをやってみようという個々人の『Will意識』からスタートしていることが私は大事だと思っていまして」

 一連のハピネス度計測から生まれた「幸せな働き方」の知見があると矢野さんは言う。それは、

〈いい働き方は、極めて多様性がある〉

 ということだ。

「上司に一律的にこれをやれ! と号令をかけられる働き方改革じゃ、限界があるんです」

 やみくもに組織のコミュニケーションを増やせばハピネス度が上がるわけではない。昨年末に日立の社内で行った「プレ競技会」では、11チーム中、「2週間だけ、部内で声かけを増やそう!」と、やる気な目標を立てたチームは、順位が降下。だが、軽いノリで「朝一番にハイタッチしてみよう」と決めたチームが銅メダルを受賞したという。

「黙々と仕事をすると能率が上がるチームも。一概にこれがいいという黄金の働き方があるわけじゃない。まあ、慣れないことをすると、かえって逆効果ということかもしれません(笑)」

(ノンフィクションライター・古川雅子)

AERA 2018年9月17日号


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