しま/調理師専門学校を卒業後、有名フランス料理店などで15年働く。2015年、タスカジに登録。「予約が取れない伝説の家政婦」と呼ばれる(写真:タスカジ提供)
しま/調理師専門学校を卒業後、有名フランス料理店などで15年働く。2015年、タスカジに登録。「予約が取れない伝説の家政婦」と呼ばれる(写真:タスカジ提供)
プロの手による、バリエーション豊かな作り置きが人気(写真:タスカジ提供)
プロの手による、バリエーション豊かな作り置きが人気(写真:タスカジ提供)

 職場から保育園に子どもをバタバタと迎えに行き、玄関を開けるとプーンといい匂い──。「家政婦ごはん」が共働きの子育て世帯を中心に人気を呼んでいる。家政婦にはレシピ本を出版する、志麻さん(38)のようなスターも。背景には、タスカジのような家事代行のマッチングサイトの登場により、元料理人や栄養士たちが好きな時間や場所で働けることにメリットを感じ、家政婦登録をするようになったことがある。家庭で手軽にプロの料理が味わえるのだ。

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 志麻さんは有名フランス料理店などで15年間働いてきたキャリアの持ち主。2015年、タスカジに登録すると、1年もしないうちに“予約が取れない伝説の家政婦”と呼ばれるようになった。依頼で最も多いのは1週間分の作り置き。和洋中を織り交ぜ3時間で12~13品を作る。

「品数の多さを希望されるご家庭には15品以上作りますし、品数より本格的な料理をというご家庭にはそのように対応します」(志麻さん)

 スーパーで買った食材でも志麻さんの手にかかるとレストランのようにおいしくなると評判だ。最近では「料理を教えてほしい」という依頼も。一般家庭の食材や設備でプロの味を再現するテクニックや、料理の段取り術も教える。

「フランスの家庭料理が好きで、多くの人に食べてもらいたいと思ってきました。家事代行を通して色々なご家庭で食べていただき、レシピ本も出版できて、思いがけず夢がかなえられました。今後もほっとする、家庭の味を作っていきたいです」(志麻さん)

(編集部・石田かおる)

AERA 2018年1月1-8日合併号