3割は予想外のものを… 「死の体験旅行」でわかる最後に自分が残すもの (2/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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3割は予想外のものを… 「死の体験旅行」でわかる最後に自分が残すもの

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小野ヒデコAERA#終活

講座内では参加者が大切だと思うものを書き出す。1回の受講料は3千円。18歳から参加できる(撮影/編集部・小野ヒデコ)

講座内では参加者が大切だと思うものを書き出す。1回の受講料は3千円。18歳から参加できる(撮影/編集部・小野ヒデコ)

倶生山なごみ庵 住職・浦上哲也さん(44)/一般家庭に育ち、25歳で僧侶に。横浜市で寺院「なごみ庵」を設立。1回完結型の「死の体験旅行」を企画・運営している(撮影/編集部・小野ヒデコ)

倶生山なごみ庵 住職・浦上哲也さん(44)/一般家庭に育ち、25歳で僧侶に。横浜市で寺院「なごみ庵」を設立。1回完結型の「死の体験旅行」を企画・運営している(撮影/編集部・小野ヒデコ)

「これは“あなた”の物語です。姿勢を正し、目をつぶり、大きく深呼吸してください」

 浦上さんが語るストーリーに沿って、カードに記入した「大切なもの」を、自ら選んで手放していく。この選択が、苦しい。病に侵され、不自由さが少しずつ増えていく感覚だ。手放したものに対して、罪悪感が募る。時間が経過するにつれ、すすり泣く声が増えていった。

 物語の終盤、私も“死んだ”。会場は静寂に包まれていた。会場が明るくなったところで、浦上さんがこう切り出した。

「皆さんは“命日”を共にした人です。これから全体で『最後に残したもの』とその理由を、任意で共有していきませんか」

 今度は参加者同士で大きな輪になり、一人ずつ話す。残したものは、記者も含め7割の人が親きょうだいや子ども、ペットなどの「生き物」だ。一方で、ある女性参加者は10年前に病気になった時に読んでいた本を残した。「始める前は娘が最後に残ると予想していたので意外だった」と女性。浦上さんによれば、予想に反するものが残る人が全体の3割ほどいるという。


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