10月19日の椙山女学園高校での授業の一コマ。市場関係者を招き、生徒一人一人が1尾のツバスを三枚に下ろした。昨年度は「スーパー食育スクール」に指定されていた(撮影/写真部・小原雄輝)
10月19日の椙山女学園高校での授業の一コマ。市場関係者を招き、生徒一人一人が1尾のツバスを三枚に下ろした。昨年度は「スーパー食育スクール」に指定されていた(撮影/写真部・小原雄輝)

「スーパーなもの」と聞いて、自分の場合真っ先に思い出すのは、ホテルニューオータニのコーヒーショップ「SATSUKI」のスーパーメロンショートケーキ(1ピース税別1500円)。でも高校の世界では、「スーパーサイエンスハイスクール」(SSH)と「スーパーグローバルハイスクール」(SGH)だろう。

 SSHは「国際的な科学技術関係人材」を、SGHは「グローバルな社会課題を発見・解決できる人材や、グローバルなビジネスで活躍できる人材」の育成に取り組む高校を、文部科学省が指定して支援するもの。受験スキルより、専門性を持つ「人材」育成に力を入れる高校に「お墨付き」を与えている。

 現在までに、2002年度から指定が始まったSSHは200校以上、14年度からのSGHは100校以上。いまや、高校選びの指標にする人も少なくない。

 ところがだ。文科省にはほかにも、スーパーな学校を指定する制度があった。その一つが「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール」(SPH)。高度な知識や技能を身につけ、「社会の第一線で活躍できる専門的職業人の育成」を目的に、40校が指定されている。

 三重県立相可(おうか)高校の食物調理科・奥田清子教諭は「全国にある専門高校の励みになれば」とSPHに応募。松岡昌宏主演のドラマ「高校生レストラン」(11年)のモデルとなった学校で、調理クラブの生徒を中心にメニュー作りから運営、調理、接客までをおこなう「レストラン まごの店」の繁盛ぶりでも知られる。

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