「こんな所にいたくない」フィリピン青少年鑑別所の過酷な実態 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「こんな所にいたくない」フィリピン青少年鑑別所の過酷な実態

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男子部屋から女子部屋を撮影した写真。部屋は男女別だが視線を遮るものはなく、プライバシーが保護されているとは言いがたい(撮影/フォトグラファー・清水匡)

男子部屋から女子部屋を撮影した写真。部屋は男女別だが視線を遮るものはなく、プライバシーが保護されているとは言いがたい(撮影/フォトグラファー・清水匡)

 やがて少女は家を飛び出し、ストリートチルドレンに。心配した母は町中に少女を捜す貼り紙をした。3カ月後、少女は路上でシンナーを吸っているところを発見された。母は、「お前は悪いことばかりするから鑑別所に連れていくよ」と言ったと少女は話したが、職員によると、母は義父から娘を守るために彼女をこの鑑別所に連れてきたのだという。

 例外的に夜遅く外を一人で歩いていた少女も、家庭の事情でストリートチルドレンになりシンナーに手を出した少女も、鑑別所での待遇は、罪を犯して収容されている子どもたちと変わらない。現地を訪ねた当日も、ある少女はレイプの被害者として保護され、ある少年は窃盗のぬれぎぬを着せられて、次々にこの鑑別所に連れてこられた。

 シンナーを吸って母に連れてこられた前出の少女は、涙を流しながら言った。

「こんな所にはもういたくありません。いい子になるから早く家に帰ってお母さんに謝って抱きしめてもらいたいです」

 この取材にはNPO「国境なき子どもたち」が調査のために同行し、その後、6人の子どもたちを保護した。(フォトグラファー・清水匡)

AERA 2017年10月16日号


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