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稲垣えみ子「人生の過酷さにおののきつつ、なんとか2冊目を刊行!」

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稲垣えみ子AERA

稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年、愛知県生まれ。2016年1月まで朝日新聞記者。初の書き下ろし本『魂の退社 会社を辞めるということ。』(東洋経済新報社)が発売中

稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年、愛知県生まれ。2016年1月まで朝日新聞記者。初の書き下ろし本『魂の退社 会社を辞めるということ。』(東洋経済新報社)が発売中

 元朝日新聞記者でアフロヘア-がトレードマークの稲垣えみ子さんが「AERA」で連載する「アフロ画報」をお届けします。50歳を過ぎ、思い切って早期退職。新たな生活へと飛び出した日々に起こる出来事から、人とのふれあい、思い出などをつづります。

*  *  *
 会社を辞めて以来、ついに、ついに……2冊目の書き下ろし『寂しい生活』を刊行することができました。 

「やったー」と一人感慨にふけるアフロ(涙)。

 というのも、勢いで書いた1冊目と、腰を据えて書いた2冊目とでは苦しさは雲泥の差。会社を辞めたらどれほど人生ラクかと思っていたんだが、それは全くの幻想でありました。

 書きたい。でも書けない。会社にいた時は、それはイヤな上司や硬直化した組織のせいにできた。しかし今や全く誰のせいにもできないじゃないの! 書けないのはただ自分がダメだから。いやー恐ろしい。その恐ろしさに向き合うだけでも恐ろしい。次第に、机に向かうことそのものが地獄になってきた。

 それでも向かい続けたのは、ここで逃げたら自分の人生を自分で投げ捨てることになるという強迫観念のなせるワザ。そして考えてみれば投げ捨てたって誰も困りゃしない。困るのは自分だけ。ああなんという孤独。


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