1981年1月、釜山生まれ。2000年にモデルデビュー。04年に「彼女を信じないでください」で映画デビュー(撮影/山本倫子)
1981年1月、釜山生まれ。2000年にモデルデビュー。04年に「彼女を信じないでください」で映画デビュー(撮影/山本倫子)
「華麗なるリベンジ」は、韓国で観客動員数970万人を突破したヒット作。11月12日から全国で順次公開される (c)2016 SHOWBOX, MOONLIGHT FILM AND SANAI PICTURES CO., LTD ALL RIGHTS RESERVED.
「華麗なるリベンジ」は、韓国で観客動員数970万人を突破したヒット作。11月12日から全国で順次公開される (c)2016 SHOWBOX, MOONLIGHT FILM AND SANAI PICTURES CO., LTD ALL RIGHTS RESERVED.

 睡眠時間は7時間。スタイルを保つために運動も欠かさない。30代半ばになっても変わらぬ美しさのカン・ドンウォンが、お調子者の詐欺師役で新たな一面をみせている。

 こんな詐欺師になら、だまされてもいいかも──。

 そんなイケない妄想を抱かせるのは、日本でも人気の韓流スター、カン・ドンウォン(35)。新作映画「華麗なるリベンジ」で前科9犯の詐欺師、ハン・チウォンを演じている。

●この役は冒険できた

 映画は、わなにはめられた検事が殺人罪で15年の懲役刑を受けて服役、入所してきたドンウォン演じるお調子者のイケメン詐欺師を出所させ、自らの冤罪(えんざい)を晴らすという、ひねりの利いたバディムービー。復讐(ふくしゅう)劇ながら、塀の外でミッションを遂行するドンウォンのチャラ男姿に思わず笑ってしまう、エンターテインメント作品に仕上がっている。

 映画の中でドンウォンは、

「詐欺師は人をだませばいいわけじゃない。自分を捨てるんだ。作り上げた理想の人物になりきるんだ」

 と「詐欺師の極意」を説く。その言葉通り、ある時はヘタな英語を駆使して女性をだます在米韓国人、ある時は真面目でパワフルなソウル大生、またある時はキリリとしたメガネ姿が似合う検事と、さまざまな顔をみせる。これまで田舎の純朴青年、悲しい目をした剣の達人、死刑囚、子どもを愛する父親など多くの役柄を演じてきたドンウォンだが、1作でこれほど多彩な顔をみせるのは初めてだ。

「この役を演じるにあたって最も重点を置いたのは、言葉遣いです。アメリカ在住の韓国人として詐欺を働く、というキャラクターでしたので、『you know』などの言葉を挟みながら『いかにも』を心がけました」

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