親に代わるセーフティーネットとして浮上してきたのが「きょうだい」だ。本誌2015年8月17日号で「きょうだいはリスクか資産か」という特集を組んだ際に行ったアンケートでは、「アルバイト生活で、結婚願望もない妹が、年をとったら生活できないのではと心配」「非正規職で独身の弟に送金し続けているが、自分の身の上も不安定になりつつある」「相続でもめた姉が、共有名義の実家に独り身でたてこもるように住んでいる。仕事は派遣」 といった、きょうだいの将来不安を訴える声が多数集まった。


 特集後も反響が大きく、昨年11~12月、第2弾のアンケートを実施し、全国の男女85人から回答を得た。「きょうだい間の援助」に加えて、今回は「次の世代である自分の子ども(きょうだいから見たら甥・姪)によるきょうだいの援助」についても、それぞれ尋ねた。

 アンケートの結果から新たにわかったのは、「世代内」であるきょうだい間の扶養・介護・援助に比べて、「世代をまたぐ」甥・姪による扶養・介護・援助のほうが、より不快感や警戒心が強いことだ。

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