企業も「ダークサイド」に堕ちる? SWに学ぶ現代のフォース (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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企業も「ダークサイド」に堕ちる? SWに学ぶ現代のフォース

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慶應義塾大学特別招聘教授夏野剛さん(50)「ドワンゴ」をはじめ数々の企業で取締役を務める。アニメ作品「クローン・ウォーズ」も公開ずみのシーズン5まで全話観るほどのSWファンだ(撮影/高井正彦)

慶應義塾大学特別招聘教授
夏野剛さん(50)
「ドワンゴ」をはじめ数々の企業で取締役を務める。アニメ作品「クローン・ウォーズ」も公開ずみのシーズン5まで全話観るほどのSWファンだ(撮影/高井正彦)

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 最新作を含め「スター・ウォーズ」(SW)7作品のすべてに通底する哲学的テーマが「フォース」。これを手にすることでいわゆる「力」のみならず、名誉や尊敬も得られるのだが、「悪」の誘惑からも逃れ難い。私たちが暮らす現実社会で「フォース」と向き合う人を取材した。

「スター・ウォーズ」の初公開は1977年。物語は、辺境の惑星で暮らしていた若者ルーク・スカイウォーカーが、帝国軍にとらわれたレイア姫を助けるために、冒険に旅立つところから始まる。このスペースオペラには、30年以上にわたって脈々と受け継がれてきた哲学的テーマがある。そのテーマとはなんだ。「フォース(=力)」のほかにない。

 内面から湧き出る神秘の力。銀河系の正義と平和を守るジェダイは、この力を使ってライトセーバーを操り、岩や鉄の塊さえ宙に浮かべてみせる。超常的な力を操る彼らは、銀河の尊敬を集める賢者でもある。

 けれど、強い力の陰には悪の誘惑がある。ジェダイのなかにはそれに屈する者もいて、私利私欲や破壊のためにフォースを使ってしまう例が後を絶たない。そんな存在が、SWで言う「ダークサイド」(暗黒面)。映画史に残るヒールのダース・ベイダーは、その代表格だ。

 ダークサイドへの転落が、現実の世界でも頻繁に起きていることは言うまでもない。フォースは、現実社会を映し出す鏡でもあるのだ。

 この9月、慶應義塾大学特別招聘教授の夏野剛さん(50)は、あるニュースを見て思った。

「この企業はダークサイドに堕ちてしまったのか」

 排ガス不正プログラム問題を報じられたフォルクスワーゲン(VW)のことである。数多くの企業で社外取締役を務める夏野さんには、VWとアナキン・スカイウォーカーの姿が「重なって見えた」。

 アナキンは、ダース・ベイダーがダークサイドに堕ちる前の姿だ。かつてアナキンは、優れたジェダイだった。自信過剰だがフォースは強く、剣を振らせれば一流。そんな「ベスト&ブライテスト」が、ダース・ベイダーに転落する。夏野さんは言う。


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