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「全方位に見えを張る意識ない」結婚式離れの若者の心理

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AERA#結婚
「やっぱり一度、ウェディングドレスが着たかったんです」結婚5年目でフォトウェディングを実現させた。息子を含めた3ショットも撮影。夫の母親も京都から駆けつけて晴れ姿を見守った。スタジオアクア横浜店で(撮影/工藤隆太郎)

「やっぱり一度、ウェディングドレスが着たかったんです」
結婚5年目でフォトウェディングを実現させた。息子を含めた3ショットも撮影。夫の母親も京都から駆けつけて晴れ姿を見守った。スタジオアクア横浜店で(撮影/工藤隆太郎)

 ゴルフ、野球、アルコール、活字、テレビ、選挙……。若者の「◯◯離れ」は、枚挙にいとまがない。そこには、人生の一大イベントともいえるあの行事も含まれている。

 普段会話することもない会社のお偉いさんをずらり、数年来会ったこともない親戚をずらりと参列させて数百万円もかけるなんて、意味不明。仮にお金の余裕があったとしても、コストに見合う何かが得られるのかと自問すれば、答えはノーだ。何の話? 結婚式の話です。

 若者の消費動向に詳しいニッセイ基礎研究所の井上智紀准主任研究員は言う。

「全方位的に見えを張りたいという上の世代のような感覚はない。趣味、興味は細分化されて、所属するグループも複数。それぞれにお金と時間をどう配分するか、シビアに見ています」

 生涯未婚率が増加の一途をたどり、ただでさえ婚姻件数が減るなかで、ブライダル業界を悩ませるのが結婚式を挙げない選択をする人の多さだ。年間の婚姻件数約67万組(厚生労働省2012年人口動態統計)に対して、結婚式件数は35万組(経済産業省05年サービス産業実態調査)。経済的事情のほかにも、授かり婚が増えたことや、「セレモニー的な内容が嫌」で式を挙げない人たちもいる。

 だが、「限られた予算の範囲内で、何か記念に残したい」と思っていないわけではない。何にならお金を使うのか。ブライダル業界が投じた一策が“フォトウェディング”だ。

 式場の口コミサイトなどを運営するウエディングパークは、フォトウェディング情報サイトPhotorait を今年1月に立ち上げた。衣装レンタル込みで3千円のプランから、40ページのアルバムと撮影データ700カット分で50万円以上のプランまである。人気は屋外でのロケだ。

 田んぼや雪景色の中で撮ったり、同級生カップルが母校の教室や校庭で撮ったり。利用する若者たちが求めるのは、「人とかぶらない」「自分たちらしい」写真だ。サイトを通じたコンタクトは3カ月で3倍の伸びをみせているという。事業責任者の山田綾子さんが言う。

「予算や希望の条件を入れた検索結果表示のデフォルトは価格の安い順ですが、高い順にソートしなおす人が多い。安ければ安いほどいいわけではないんだ、というのは新たな発見でした」

AERA 2015年8月31日号より抜粋


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