世の大勢は、モジャモジャは気になるが、ツルツルにも抵抗がある、ということらしい。でも中途半端に“トリミング”するぐらいなら、いっそ全部剃ってしまうか、逆に何もしないほうがいい、という女性の声が聞こえてきますが?

「最近の男の子たちは、さりげなさ、ナチュラルさを求めています。“頑張ってる感”が出てしまうのはNG。もともと毛が薄い、と見られるのが理想。リニューアルにあたっては、剃れすぎることのないように、刃の出し方なども工夫しました」

 税込み756円というお手頃な価格もあいまって、冒頭の美容男子とは異なる“初心者層”にも人気だという。

 売り場には、女子ウケをアピールしている商品も多い。パッケージには、モジャモジャのすね毛を前にした女性のイラスト。吹き出しには「ヤダー、キモーイ」とある。

 が、当の男性たちはどうやら、必ずしも女性の目線だけを気にしているわけではないようだ。

 若者の生活実態やマインドに詳しい電通若者研究部「ワカモン」の奈木れいさんが説明する。

「彼らは自分対他、という関係で世界を見ています。女性にモテたい、というよりも、自分にネガティブなレッテルが貼られることを嫌がるんです」

「不快感を与えない」「清潔感」は、近年の若者がこだわりを見せるキーワードだという。

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