個別の取材やテレビ番組出演は控えているものの、記者会見やぶら下がり取材には積極的に応じる。「ワンフレーズ」で印象に残る言葉を繰り出す力は、父譲りだ (c)朝日新聞社 @@写禁
個別の取材やテレビ番組出演は控えているものの、記者会見やぶら下がり取材には積極的に応じる。「ワンフレーズ」で印象に残る言葉を繰り出す力は、父譲りだ (c)朝日新聞社 @@写禁

 31歳、当選2回ながら「期待する政治家」トップの常連で、首相候補にも挙がる自民党小泉進次郎衆院議員。

 全国を行脚する現在でも、週末を中心に地元の予定がびっしりだ。年始にはつきをはしごし「『お餅つき筋』がつきそう」とブログにこぼすほど。酒にも強く、「とことん飲むから誰からも好かれる。同世代の若い仲間もたくさんいる」(地元政界関係者)。そこで後援者の目を見つめ、触れあうことで、地盤を一層強固にしている。

 地元である神奈川・横須賀ではどういう子供時代を過ごしたのか。純一郎氏の代からよく知る地元の商店主は言う。

「子供の時によくお兄さん(俳優の孝太郎氏)と2人でお店に来ていたけど、とてもおとなしい子でね。国会議員の息子だけど威張るところが全くないんだ」

 だがある後援会員は漏らす。

「お母さんがいなくて淋しいこともあったんじゃないかな。その分、純一郎さんのお姉さんが母親代わりになっていたようです。『ママ』と呼ばせていて、授業参観などにはほとんど彼女が参加していましたよ」

 幼少時に純一郎氏は離婚している。子供時代を知る人によると、小学生のころから家庭教師がいたが、勉強はあまり好きではなかったらしい。

 しかし、才能が現れるのは早かった。中学2年の夏休みは新聞配達のアルバイトに没頭。新聞販売所の社長(69)が言う。

「お父さんに『修業してこい』と送り出されたようです。仕事開始は午前2時。続かないと思ったけど、進ちゃんは遅刻欠勤を一度もしたことがないし、配達も正確で速かった。そのうえ礼儀正しくて感心したよ」

AERA 2013年3月4日号