12月号
宗教学者・上智大学グリーフケア研究所所長 島薗 進Shimazono Susumu
身につまされる「老い」の事例
『精神科医がみた老いの不安・抑うつと成熟』竹中星郎著朝日選書から12月10日に発売予定 本年九月に世を去った著者が、数年をかけてまとめた遺著である。著者は精神科医で、苦しむ高齢者に長く向き合って来た立場から、「老い」について、とくに「不安・抑うつ」について語っている。この主題にふさわしい著者であるこ...