突然ですが、今どのようなバッグを手に持たれているでしょうか。パソコンや書類、のど飴や折りたたみ傘、カーディガンやエコバッグなど万一のときに備え色々なものを詰め込んだ結果、それらを収納できる大きなバッグを持たれてはいないでしょうか。



 グッチの販売スタッフとして勤めた後、キャリアカウンセラーとして、12年間で3000人もの働く女性たちと接してきた経験を持つ横田真由子さんは、悩めるキャリア女性、がんばり過ぎる女性はバッグは大きい人が多いということに気がついたといいます。



 横田さん書籍『本当に必要なものはすべて「小さなバッグ」が教えてくれる』の中で、こう綴ります。



「たくさんのものを持ち歩いている人は、人の気持ちに敏感で、空気を読み、先回りできます。したがって、自然と準備するものも多くなり、荷物は重くなります。あれも必要、これも持っておかなければと考えるからです」



 しかし、そんな方こそ、一度いつも持ち歩いているものを見直し、小さなバッグに持ち替えて身軽になってみるべきだといいます。優先順位をつけながら有限であるバッグの中身を選んでみると、いま自分に必要なもの、本当にやりたいこと、自分の価値観までもが見えてくるのだと横田さんは指摘します。



 では実際、どうやってバッグの中身を軽くしていくか。何を持ち歩くべきか迷ったときには、次の4つの方法を試してみてはいかがでしょうか。



 一つめは"家に帰ったら、いったんすべてのものを取り出す習慣をつける"こと。毎日この動作を繰り返すうち、本当に大切なものが徐々に見えてくるようになるのだそう。

二つめは、"出かける前に、今日は何をする日?と考える"こと。その日にやることがはっきりしていると、持つべきものもはっきりするのだといいます。三つめは、"ちょっと保留期間をつくる"こと。バッグを重くしてしまうのは、もしもの場合に備えて持っているアイテムたち。こうしたアイテムを使ったものと使わなかったものに分けて、使わなかったものは次の一週間保留期間として自宅で待機させておくのだそう。少しでも手放す期間を設けてみると、意外となくても大丈夫なのか、あるいは本当に必要なのかが見えてくるのだといいます。



 四つめは、"詰め込まずに分ける"こと。トートバッグとミニバッグ、ショルダーバッグとクラッチバッグといったように、バッグを2個持つことをすすめます。小さいバッグにはお財布や携帯、口紅やハンカチなど最小限のものだけを入れ、大きなバッグにかさばるものを入れるのだそうです。



「実は、こうやって荷物を分けて持っていると、「今日は小さいバッグだけで大丈夫だったな」と思う日があることに気づくと思います。すると、サブバッグである小さいバッグに入れた荷物だけで、出かけられる回数が徐々に増えて行くのです」(本書より)



 そしてバッグを選ぶ際には、革の質が良いもの、内側にいくつかのポケットのあるもの、マチがあり余白が作れるものを選ぶと良いとのこと。



 日々大きなバッグを持ち歩いているという方、その中身が本当に必要なのかどうか、本書を参考に精査してみれば、自分自身を見つめ直す良い機会にもなるかもしれません。